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2002年12月号記事
ロンドン通信保存版  英国の鉄道事情と観戦

先日リバプール対マンチェスターUTDのチケットを観戦されるお客様から急遽お電話を頂きました。リバプール行きの電車が運休で移動できないとのことでロンドンで観戦できるプレミアリーグ試合の有無のお問い合わせでした。イギリスの電車事情は日本人にとっては非常に信じがたい状態にあります。予定通り運行されている方が珍しいと言っても過言ではありません。30分程度の遅れであれば、苦情を出す人もいませんが、安全管理を重視するがゆえに最近は1時間や2時間の遅れは当たり前で、ほぼ日常的となっています。加えて1時間に2本あった電車が1本に減ることも頻繁になっており、公共交通機関の信頼性という意味では既に失っていると言っても良いのかもしれません。更に週末には整備のための運行停止などもかなり多くあり、ほぼ壊滅的な状況となっています。これから年末年始や卒業旅行でイギリスでのプレミア観戦も多くなってくる季節。そして特に地方都市へ観戦にいらっしゃるお客様も多くいらっしゃいます。口を酸っぱくして申し上げたいのは上記の運行時間に加えて更に最低でも2時間程度の時間的余裕をもたれることをお勧めするという事です。またキックオフが早い時間帯の試合に関しては必ず前日の移動を強くお勧めします。

各地方都市への運行時間の目安は以下の通りです。参考までに下記致します。
・ロンドン/マンチェスター間  
ロンドンEuston駅から 2時間45分〜3時間にてManchester Piccadially駅に到着します。

・ロンドン/リバプール間 
ロンドンEuston駅から3時間にて Liverpool Lime Street駅に到着します。

・ロンドン/リ−ズ間 
ロンドンKingscross駅から 2〜2時間半にて Leeds駅に到着します。

・ロンドン/バーミングハム(バーミンガム)間 
ロンドンEuston駅から1時間40分〜2時間にて Birmingham New Street駅に到着します。

・ロンドン/ニューカッスル間 
ロンドンKingsCross駅から3時間にて Newcastle駅に到着します。

さてご旅行の計画のある皆様は以下のウエッブのTimetable on the netを参照されればより良い観戦の一助になることでしょう。 http://www.rail.co.uk/

さてくだんのお客様は残念ながら、リ−ズ戦、ニューカッスル戦と地方都市での試合だけだったため、ロンドンでの観戦は出来ませんでした。しかしたまたまリ−ズの対戦相手がロンドンのクラブであるチャ−ルトンあったためチャ−ルトンのスタジアムで行なわれる「beam back」についてお伝えいたしました。「beam back」とは日本で言うパブリックビューイングみたいなもの。小額の入場料でスタジアムに入場し、スクリーンでの観戦ができるというものです。これはテレビ放映がないアウェイ試合の場合に限り行なわれるもので、いつも応援していたいファンにとっては大変有り難いシステムです。


2002年11月号記事
ロンドン通信 プレミアとスポンサー フルハム編

プレミアリーグも初冬に入り、益々熱気を帯びてきました。W杯を契機に日本でもベッカム人気が高まり、それに従ってプレミアリーグの認知度も米国の4大プロスポーツ並みになってきた感じです。さて今回からシリーズでお伝えするのがプレミアリーグの各クラブのスポンサーについてです。Jリーグでも胸や背中にマークの入ったジャージを着用していますが、この中でも一番大きく目立つ位置にあるロゴがメインスポンサーである企業となります。今回お伝えするのはロンドンでは新興のクラブで、地元の人気はまだまだですが、稲本選手の加入等で日本の皆様にはお馴染みのフルハム(フラム)です。フルハムのホーム&アウエ−のユニフォームの胸にある企業がベットフェアドットコム(BETFAIR.COM)です。日本でも宝くじやサッカーくじといった賭け事は認められていますが、イギリスでの賭け事は日本以上に盛んで、合法となっています。街中の至るところにベッティングショップ(BETTING SHOP)と呼ばれる「賭け屋」が存在します。日本でも大きく報道されていたと聞きましたが、べッカム選手の二人目の子供に何と言う名前をつけるかが賭けの対象になっていたりもしました。スポーツはもとより世界中の様々なことが賭けの対象となっています。フルハムのメインスポンサーとなっているベットフェアドットコムもこの「賭け」を取り扱う会社です。通常の賭け屋さん(ブックメーカー)とは若干異なり、インターネットを媒体とした会社のようです。イギリスにおける日本人社会ではあまり知名度はないのですが、賭けをあまりやらない日本人である我々以上に一般の英国人の間にはかなりの知名度があるのかもしれません。ベットフェアドットコムは現在日本語によるウエッブのオープンを計画中で、既に一部は日本語のページがあるようです。これもイナモト効果による日本人の注目度がアップした為かもしれませんね。興味のある方は以下サイトをご参照ください。

http://www.betfair.com


2002年11月号記事
ロンドン通信  プレミアリーグ・トピックス

★バーカンプ選手の処分
アーセナルのデニス・バーカンプ選手が3試合の出場停止処分を受けました。10月26日に行われたブラックバーン戦でボールを奪い合う際にヨハンソン選手を必要以上に踏みつけたことが映像記録にて確認されたとのことで処分を決定したようです。バーカンプ選手自身は試合現場でレフリーからの指摘が全くなかったことから「濡れぎぬ」と反論していますが処分は覆らないようです。プレミアリーグでは特に最近選手のラフプレーや暴力には厳しく対処していく方針で今回のバーカンプ選手に対してもこのような処分が出たようです。

★大活躍 ウェイン・ルーニー選手
今ロンドンで非常に注目されている選手がいます。日本のファンの方も既に知っている方も大勢いるでしょうが、エバートンの新星ウェイン・ルーニー(1985年生まれ)選手です。ルーニ−選手は17歳として初めてエバートンのシニア優秀選手として表彰されました。10月19日のア−セナル戦で若干16歳(当時)の彼が見事なゴールを決め、勝利に導いたことが表彰理由となりました。11月3日のリ−ズ戦においてもゴールを決めており、今後の活躍が期待されますし、又エバートンファンを虜にしているプレーも磨きが掛かることでしょう。


2002年11月号記事
ロンドン通信 ルールを無視する日本人観戦者

急に寒くなってきたロンドンです。さて今年は日韓共催で行われたワールドカップの影響も有り、例年以上に日本人観光客のプレミア観戦が多くなっています。熱烈なサッカーファンやサポーターだけでなく、今までとは違った層の観戦の方が増えています。そんな影響で弊害も多くなっており、最近特に気になっている事を今回はお伝えさせて頂きます。先月のフルハム対マンチェスターUTDの試合での日本人観客が起こした問題については、日本でも報道されていたようですので既に一部の皆様はご存知のことと思いますが、敢て日本から観戦にみえる方々のセキュリティー面の為にも、心を鬼にしてお伝えしなければなりません。この問題は非常に危険な行為でもあり、安全面のことを考えてもう一度承知して頂きたいと願ってお伝えする次第です。さてその問題とは日本のスタジアムも同様の暗黙のルールはあるのでしょが、ここ本場プレミアリーグではホーム、アウェイ、それぞれのサポーター席には敵対する応援者が入ってはいけないという厳然としたルールが存在します。これが発覚すると強制的に退場させられ、且つチケットの払い戻しなしの強い処置がとられます。先日のフルハム対マンチェスターUTDの試合ではこれが無視され日本からの観戦者がマンチェスターUTDのサポーター席で稲本選手への応援を行い、声援を送ったというものです。今までにもこのような光景は実際に何回か見た経験がありますが、今年に限っては回数も多く、又人数も大変多くなっているのです。もちろん日本人である私には皆さんのお気持ちは分かりますが、郷に入れば郷に従えという言葉通り、英国ではこの問題が皆さんが感じている以上に問題視されています。このようなルールを無視して声援をする日本人観客に対し、地元のサポーターたちは苦々しく思い、またルールを無視する行為に冷ややかな視線を送っている事実があることをまだまだ日本の皆様が充分に承知をされていない事は非常に残念でなりません。又このようなことがきっかけで暴動への引き金となる場合もあり、今後に日本から観戦にいらっしゃる際はこの点を充分理解して頂き地元のファン、日本からのファン共に気持ち良く観戦して頂きたいと願っています。

今回は苦言を呈した形となってしまいましたが世界中に広がるサッカーファンが凶悪なウルトラやフーリガンといった人たちから身を守り、楽しい観戦をして頂くためにも最低限のルールとマナーは守って欲しいと思います。


2002年11月号記事
欧州テレビ局の再編とサッカー

イタリアの大手放送会社「メディアセット」がドイツ大手で破綻したキルヒグループの買収を計画していることが明かされ、大きく報道されています。イタリアのメディアセットと言ってもぴんとこない方も大勢いると思いますが、ベルルスコーニ首相の持つイタリア国内最大の民放会社。米国や日本に比べてテレビの視聴率の低い欧州では、良質のコンテンツをより多く持つことが圧倒的なシェアを獲得出来る事と正に直結しています。そんな事情もあってイタリアだけでなく、欧州の各メディアはスポーツ放映権を競って買い占め、日本のバブル同様、その価値はうなぎ登りに高騰し、利益を伸ばしてきた各社だったのです。各国の欧州サッカーリーグは今やテレビの放映権料なくしてはその運営が考えられない程、依存しているのが実情です。テレビ用に毎節必ず2〜3試合は土曜日の夜等の開催となり、居ながらにして試合を見れるスタイルに変わってきています。しかしその頼みの綱のスポンサー料や視聴料も今や頭打ちとなり、高い契約金を払っても収益が見合わない状況となってきているのが実情、そしてまっ先に破綻したのがキルヒメディアでした。そんな影響を受け特にイタリアやスペインの各クラブでは緊縮財政を敷き、大物のトレードを控え、W杯で活躍した選手でさえ、なかなか移籍先が見つからないという選手にとっては受難の時期となっています。そんなバブル期が破綻した状況の欧州テレビ局の覇権争いではありますが、やはりキルヒメディアの持つ多くの知的財産は今後のメディア界を左右する大きなポテンシャルなにることは間違いないでしょう。


2002年11月号記事
伊代表監督 トラパットーニ氏の評価

トラパットーニ監督がイタリア代表監督を続投することになったようです。ユーロ予選での成績はファンも連盟も全く納得出来ないもの。そんな大きな批判のなか更迭は決定的とまで言われていました。トラパットーニ監督の評価は以前より、「素晴らしい」「そうでもない」と二分する声が多く、その最終判断はファンにも分からないというのが正直なところでした。そんなイタリア代表チームの不振の責任は当然トラパットーニ監督が負わねばならないのは致し方ないことです。そんな状況ではその責任を追及する声が高まることは自体、不思議ではありません。しかしジョヴァンニトラパットーニ監督の処遇に関してイタリアサッカー連盟は来年10月のユーロ予選終了までは現状のまま続投という事で決着をみました。グループ9で戦うイタリアの状況は、大変厳しくなってきています。アゼルバイジャン戦での勝利の後、ホームで戦った格下ユーゴスラビア戦で引き分け。続くウェールズ戦の敗戦でトラパットーニ監督の解任は決定的と言われていました。イングランド代表監督のエリクソン氏のイタリア代表監督の招聘も噂されるなかトラパットーニ監督の苦悩は続きます。


2002年10月号記事
イタリア通信 カダフィ大佐の動向

イタリアも寒くなって来、朝晩は10度前後となってさすがにジャケットなしでは外出出来なくなってくる季節となりました。毎年言っているのですが、これ位の寒さになってやっとサッカー観戦するぞ!という気分になるのは不思議なものです。さてこのコラムでも再三お伝えしているカダフィ大佐の息子サーディ氏の動向ですが、いよいよ今回ユーベの役員に入ったというニュースがイタリアで大きく報道されています。リビアでのクラブを持ち、またイタリアでもユベントスの大株主となっており、年々発言力を強めているカダフィ親子なのです。最近も新たにセリエBのチームを物色。完全に自身がオーナーとなるクラブを探しているとも噂されています。さて前述のユーベの役員に入ったという件、息子でありリビア代表FWのサーディ氏がセリエAユベントスの役員会に正式に入ることになりました。クラブの株主議会が行われ、新たな2つの議員議席をサーディ氏とカーデザイナーのピニンファリーナ氏が獲得したというものです。カダフィ大佐は現在までユベントスの株式の7.5%を所有しており、今回の役員会入りで更に深くクラブ経営に参加するものとみられています。ただイタリア国内ではこれを警戒する多くの声も聞かれ「乗っ取りでは?」との危惧もまだまだ杞憂に過ぎないのかもしれません。


2002年10月号記事
バティストゥータの移籍問題 

ASローマはバティストぅ−タを既に移籍させる事で決定していると言われています。移籍先は本人の希望もありイングランドが濃厚となっているようです。そんななか中村俊輔の所属するセリエのレッジーナも積極的に獲得に動くと明言しています。バティの放出は決定的ですが、問題は移籍先。来年1月に再開される移籍市場では活発な交渉が行われる事が予想されます。しかし欧州サッカー市場は一時のバブルの頃のように大金が動き、大物が活発的に移籍する時代は去り、堅実な経営と着実な戦力アップが昨今の状況となっています。今回の移籍金は1900万ユーロ(約20億円)、年俸約90万ユーロ(1億円)が見込まれ果たしてこの金額を簡単に動かせるクラブがどれくらいあるかが今後の焦点となってくるようです。イタリアのレッジ−ナにとってもリーグ戦5試合でわずか4得点。セットプレーでの得点しかなく、そのうち3得点がルーキーの中村俊輔のゴールという決定力不足のチーム状況ではいずれにしてもゴールを狙える決定力のある選手が必要なことは間違いありません。


2002年10月号記事
W杯ドイツ大会 スタジアム起工式

2006年W杯ドイツ大会の開幕戦を実施する予定の新スタジアムの起工式が21日、ミュンヘンで行われました。総工費は約350億円で、サッカーの本場ドイツでも最も充実した内容のスタジアムとなる予定です。2005年に完成の予定で収容人数は6万6000人になる見込みです。日本では長野オリンピックの施設の再利用やW杯のために建設されたスタジアムの後利用が大きな問題となっており、またその維持にも相当な金額が掛かる事も社会問題になっています。今回のドイツの場合はブンデスリーガのバイエルンミュンヘンと1860ミュンヘンの併用となるスタジアムとなる予定で、さすがに堅実なドイツ人といった感じです。開閉式の屋根には各ホームチームに合わせてチームカラーが浮かび上がるといった配慮もなされているようです。


2002年10月号記事
スポーツ選手のマネージメント・資産運用 

ワールドカップでのプレーは今までのドイツファン、ブンデスファンだけでなく女性や子供にまでファン層を広げたGKカーン選手です。そんなカーンが資産運用でもすご腕を持っていることは知る人ぞ知る彼の一部分でもあります。ただしその運用のテクニックは短期的に儲けを求めて行っているのではなく、もちろん寿命の短い不安定な選手生活や引退後の堅実な生活を営むための真面目な運用なのです。スポーツマネージメントの遅れた日本では代理人交渉も拒否されるプロスポーツですが、学生時代からただひたすらスポーツが好きでやり続け、その結果突然大金をつかんで金銭感覚をなくしたり、引退後の生活設計が出来なかったりとマネージメントという部分で失敗する選手が数多くいるのが実情です。日本ではお金の話は、はしたないとか、品が悪いなんて言われる事も多く、ましてや現役の選手がお金の運用をしようものなら、マスコミに叩かれるのがオチですがさすがに一歩もニ歩も進んでいる欧米では選手は自分自身を自らが守るためにいろいろな方法でプロテクトするのが当たり前になっています。最近日本でもプロスポーツ選手の世界にも資産運用や、メンタル面のアシスト、そして引退後の生活設計のプランニングをするために真剣にマネージメントを考えまたそれを任せられる会社探しを行っている選手も多くなっています。MLBで活躍する長谷川投手や石井投手等がお笑いで有名な「よしもと」にマネージメントを任せているのもこのような理由からと言われています。チームとの金銭的な交渉を除いて、資産運用やメンタルケア、スケジュール管理等を行うのです。さてカーン選手の場合も同様、プレーから一歩退けば、普通の方同様家族があり子供を大切にし、老後のために貯金をするといった基本的なことを考えるのは当たり前のことです。ただし一般の方と違うのは報酬の大きさやいずれ遠からず来る現役としての引退を思えば、より将来的な事を考えてマネージメントを行う事となる訳です。日本でもこれから進んでいくスポーツマネージメントですがこの分野では一歩先を行く欧州サッカー界、そしてカーン選手です。


2002年10月号記事
ジーコジャパン ジャマイカ戦で発進

ジーコジャパンが船出しました。しかし期待が大きかった反動もあってホームでのジャマイカ戦が1ー1の引き分けに終わったことでジーコジャパンに対する風当たりは強くなりそうです。黄金の中盤を引っさげての試合だっただけにこの結果に満足するファンはいないでしょう。多くの批判は戦略がなかった、ジーコがライセンスを持っていない、意味のない交代と言ったところ。確かに結果論であっても不安の残るスタートを切った事には間違いありません。そんななか不発に終わった?!レッジ−ナのMF中村俊輔選手が11月20日のアルゼンチン戦の出場を直訴したと報道されています。ジャマイカ戦ではコンディショニングの失敗もあったのか、ミスが多く自身も不満足なプレーに我慢が出来なかったようです。既にジーコ監督はアルゼンチン戦に中田英寿、小野伸二の両海外組の選手を招集しないことを明言しているため、ファンにとっては俊輔の出場とプレーは非常に楽しみです。


2002年10月号記事
欧州選手権 イタリアの危機

イタリア代表監督にゾフ氏が復帰すると報じられています。W杯では屈辱の16強止まりに終わり、先日のユーロ予選、ユーゴスラビア戦でもホームで引き分けそしてランキング76位の格下ウェールズ相手にまさかの逆転負けという結果にファンならずとも危機的な状況に心配が募ります。これを受けて、トラパットーニ監督の後任を模索中のイタリア代表チームですがその後任に元同代表監督だったディノ・ゾフ氏の就任が濃厚であると各紙が報じています。今回行われた16日のウェールズ戦の勝敗によっては正式な監督交代の発表となる見込みと言われていましたが、この逆転負けで監督交代は確定的となりました。この日のウェールズ戦も、相手が仕掛けた縦パスに、厚い守備のイタリアが撃破されました。アウエーではありましたが、遥か格下のウェールズ相手に油断があったのかもしれません。後半26分にウェールズの攻撃に、ブッフォンがかわされ、決勝ゴール。無人のゴールにウェールズのボールが入った瞬間スタジアムはどよめきました。前回準優勝の強豪イタリアが、ウェールズに完敗した瞬間でした。トラパットーニ監督の進退問題と絡んでイタリア代表の暗く、重苦しい雰囲気を変えられるのはいつになる事でしょうか。2ー1での敗戦にイタリアのファンも溜息をつくばかりです。


2002年10月号記事
ロンドン通信 ファーガソン監督の趣味

ロンドンから久しぶりの記事となりました。既に寒くなっている英国ですが日本は正に秋晴れの季節で子供達の運動会も花盛りの頃でしょう。さて今回お伝えする話題は現在勝ち点17で現在4位の名門マンチェスターユナイテッドを指揮する大御所ファーガソン監督の話題です。ファーガソン監督は最近滞在中の南アフリカで女性の足を触ったという理由で訴えられていましたが地元の検察当局が女性の訴えを退けて一件落着したばかりでした。そんなファーガソン監督の趣味は競馬。と言っても賭ける方ではなく馬主となって成功を収めたいというのが彼の最近の大きな夢。ファーガソン王朝を築いたと言われるまでになったマンチェスターでの彼の存在は絶大。もちろんそれに見合った高額の報酬を得ているのも当然のことでもあります。しかし有力な競走馬の系譜は異常なまでの高値でもあり、そして共同馬主となって参加したロックオブジブラルタルという馬が最近になって大活躍。競馬の世界でも名を馳せている最近のファーガソン氏なのです。競馬をあまり知らない私ですがこの馬、G1を6連勝し、過去のG1連勝記録に並ぶと言う快挙を成しとげるまでになったのには本当に驚くばかりです。ファーガソン氏が参加するクールモアグループという競馬サークルは世界中の名馬を集め、英国でも有力な存在。そんな共同馬主の一人として馬の世界でも成功を収めつつあるのです。米国の馬の本場ケンタッキーで落札した馬一頭の価格は何と8億円余り。このような有力馬に投資を惜しまない監督に対して、口の悪いファンはサッカーより競馬に実が入っているとの陰口を言う人さえいるくらい。しかし今シーズンも好位置に付けるマンチェスターユナイテッドを率いる監督にとってしばらくはサッカー、競馬ともに栄華を誇ることになりそうです。


2002年10月号記事
ロナルドの鮮烈デビュー

移籍のごたごたで調整が遅れていたレアルマドリッドのブラジル代表FWロナウド選手が遂に6日のアラベス戦でデビューを飾りました。満を辞して後半19分から交代出場したロナウド選手は直後に初ゴール。そして33分にもゴールし、デビュー戦2得点をあげ、鮮烈のデビューとなりました。今年のレアルはまさにオールスターそのもの。この日もロナウドの2得点の他、フランス代表MFジネディーヌジダン選手、そしてポルトガル代表MFルイスフィーゴ選手もゴールをあげ、レアルファン大満足の5―2の完勝でした。


2002年10月号記事
新生ジーコジャパンの船出

ジーコ監督の初試合となる16日のジャマイカ戦に向けてメンバー22人を発表しました。注目はゴールデンカルテットと呼ばれる欧州移籍組のMF陣です。中田、稲本、小野、中村をいかに使うかもジーコ監督の手腕にかかります。今まで一度も実現しなかったこの4人を一度に使う構想もあり非常に楽しみな試合となりそうです。さて今回レッジ−ナへ移籍した中村俊輔選手にとっては待望の代表復帰となりました。加えてエースナンバーの背番号10をまかされ、先ずは中村選手への期待の大きさを伺わせました。ジーコジャパンにとって攻撃陣が悩みの種。しかし次期エースとして高原選手に更なる飛躍を期待したいところです。代表は14日から合宿、16日にジャマイカ戦となる予定です。


2002年10月号記事
プレミアリーグの中田選手

プレミアリーグの名門であるミドルスブラが、パルマのMF中田英寿選手の獲得を強く希望していると噂されています。イタリアのコリエレデロスポルト紙も報じているようですが、中田選手のプレミア移籍は昨シーズンから再三にわたって話題になっていますのでそれ自体はそう驚くことはないのかもしれません。また常に上を目指して、精進している中田選手自身がどのように考えていくかで今後の移籍問題が大きく変わってくることは事実です。そして今回チェルシーのラニエリ監督も中田の獲得に早くから興味を持っており、年明けの移籍解禁を待って交渉が行われるとの報道もあるようです。今回が昨シーズンと違う点は既にパルマがクラブとして将来に渡ってクラブの存続を優先させ、また財政的にも若手でのチーム作りで出費を限り無く押さえている点です。中田選手もこのような状態を認識しているのは当然でシーズン中にも関わらず既に代理人のブランキーニ氏に移籍希望を伝えているとも言われています。このような一つ一つの事情を絡み合わせると、年明け早々にも劇的なニュースがあり得るかもしれないと勘ぐる向きも少なくありません。もちろんファンとしても新たなリーグでの中田選手のプレーを見てみたいという気持ちがあるのも事実です。セリエとはまた違った色合いのプレミアリーグでのプレーも興味津々です。トップレベルの中田選手であればこそ良きにつけ、悪しきにつけ何かと話題になる中田選手です。


2002年10月号記事
パルマ・中田貫禄のゴール

パルマの中田英寿選手に危惧は無用でした。前節のホームでのコモ戦では先発どころかベンチ入りさえも出来ない状況に、我々ファンも正直どきりとしたのは事実です。ところが28日のユベントス戦では3試合ぶりに先発し、昨年9月のブレシャ戦以来370日ぶりのリーグ戦でのゴールを決めたのです。強豪ユベントスとの戦いはロスタイムに惜しくも追い付かれましたが、堂々の試合運びに久しぶりに中田スマイルも見れました。ホームでのコモ戦のベンチ外の措置に「不安を覚える云々」と書いた当メルマガでしたが、一部読者の方からも「中田は大丈夫」「中田のスタミナ温存でのベンチ外」等たくさんのはげましと、お叱りを受けましたが、流石に今回の中田選手のゴールに、その実力と貫禄を見たのは皆様も同様のことと思います。さてチームとしてはまだまだこれからのパルマですが徐々にペースを攫んできた感もあり、ダークホースとしての戦いに期待したいところです。そしてレッジーナの中村俊輔選手も2試合連続でのゴールを決め、チームも引き分けながら初めての勝ち点1をゲットし、先ずは一段落といっても良いでしょう。今後も期待したい二人の日本人プレーヤーです。


2002年9月号記事
2010年W杯開催の行方は

2010年のワールドカップ開催国の決定が2004年5月に最終決定する見込みです。今から8年先のまだ遠い話ではありますがW杯の今後を担う重要な大会となることは間違いありません。近年欧州では自国リーグの繁栄と併せて欧州ナンバー1を争うチャンピオンズリーグの栄冠の重要性を尊重し、またその莫大な報酬に対しても大きな魅力を感じています。これに加え欧州選手権がW杯に代わって欧州での大きな地位を占めるようになり、W杯の重要性が徐々に薄れている感さえあります。しかし先のW杯での欧州勢の勢いのなさや、そしてアジアやアフリカの顕著な台頭もあり、なかなか簡単には勝てなくなった言い訳に、あたかもW杯の重要性を故意に薄れさせるためという一部のファンの声も聞こえてくる程です。そんななか2010年W杯の開催地がアフリカ大陸に正式決定したようです。正式な開催国の決定は前述の通り2004年5月下旬にパリで開かれるFIFA理事会で最終決定される方針ですが、アフリカ大陸での開催で決定した事は今後の世界サッカーのためにはぜひとも必要な決定に違いありません。アフリカは2006年W杯の開催に南アフリカが立候補していましたが、治安や施設等の受入れ態勢に不安を残す南アに代わってドイツが決定された経緯がありました。しかしブラッター会長の強い意向もあり、アフリカ開催でまとまったようです。実際南アフリカでの治安は一人でタクシーに乗るのも危険と言われ、観戦のために世界から集まる観光客に対してどのような対処が出来るのか不安が残すのは事実です。他の多くの国も同様な状況ですから開催国となった国の開催までの努力は並み大抵ではありませんが、成功する大会にして欲しいものです。


2002年9月号記事
W杯チケット問題 大騒動の結末は

FIFAはワールドカップで起こったチケットの遅配に加え、大会開催後に発覚した大量空席といった入場券に関わる大問題に関して、日本と韓国の両組織委員会に対し「遺憾の意を表する」との声明を発表しました。これは事実上日韓の組織委員会へ謝罪することを意味し、今回のチケット問題の責任を認めるというFIFAではかってない、又考えられない最終判断をし、関係各組織へ通知しました。両組織委員会もこれを評価しているようです。今回FIFAから委託を受けたのがご存知バイロム社。このバイロム社の対応がこの問題を更に大きくし、混乱させたといっても過言ではありません。問題が発覚、指摘、非難される度に、対応とは名ばかりののんびりした態度で、終止後手に回る姿勢に、ファンはやきもきするばかりでした。大会中は一貫して「組織委からの座席データの提供が遅れたため遅配した」「データ遅延で空席が発生した」というような言い訳を繰り返していました。しかし最終的には今回のバイロム社の対応を含め、処理能力不足と断定。そして依託したFIFA自らの責任をも認めた画期的な判断となりました。最終的にはJAWOCへの賠償は1億円とも言われていますが、一番の被害者である我々ファン不在の決着に納得のいかない方も多いことでしょう。問題は今後のことです。今回の問題に懲りてバイロム社への依頼の可能性はゼロに等しくなったと考えています。ただし利権によるこれら「ファンと直結する重要なサービス」を蔑ろにする事態は二度と起こして欲しくありません。次回ドイツを目標に頑張る日本、そして韓国を代表するアジアサッカーの発展のためにもドイツ大会でのスムースな対応を望むばかりです。


2002年9月号記事
セリエと中田の苦悩

レッジーナの中村俊輔選手がインテル戦でセリエ初ゴールを上げたその日、中田選手は苦渋に満ちた一日になっていました。セリエA第3節が行われる日、MF中田英寿はホームでのコモ戦に臨みました。ところがチームの中心選手でもある中田選手はスタメンどころかベンチ入りメンバーからも外れ、今シーズン初のベンチ外での観戦となってしまいました。理由は定かではありませんが怪我ではないのは確かなようです。今シーズンのパルマの苦戦は必至。パルマだけでなくイタリア全てのクラブは将来の経営危機を心配し高額の選手の獲得には慎重になっています。従来よりワールドカップの行われた後の各国リーグではW杯で活躍した選手達の移籍で持ちきりであった筈でしたが、今回はその様相が一変しました。イタリアでは特に有料放送での放映権料問題で開幕延期の断腸の決断までした各クラブのオーナーたちが将来のサッカークラブ経営についてかってないほどに真剣に憂慮しています。サッカーバブルで盛り上がりを見せたのも数年前までのこと、テレビの視聴率の伸び悩み、サッカービジネス全体の経営の魅力や総合的なプロフィットも徐々にその上昇が緩やかになっているのが最近の実情でした。今や一部では世界最高峰のリーグはセリエではなくスペインやプレミアに移行したとまで影で言われ、揶揄されるまでに至っています。前述の中田選手の所属するパルマ自体も、今シーズンは高額選手の放出を中心としたため、大きな戦力の弱体化が心配されています。若手中心のチーム作りを模索するパルマでもありますが、中田選手の処遇を巡っては今後も紆余曲折は必至です。いずれにしても来シーズンまでの中田選手の移籍はほぼ確実とも言われ、開幕早々から波瀾に満ちたセリエとなっています。


2002年9月号記事
セリエA開幕 俊輔そしてヒデ

サッカーのイタリア1部リーグセリエAがいよいよ開幕しました。有料放送の放映権料を端に紆余曲折のあった世界最高峰のリーグの一つがいよいよ満を持しての開幕です。日本のファンにとっての注目はレッジーナの中村俊輔選手。開幕戦はペルージャと戦いました。中村俊輔選手としては充分セリエでプレー出来る事を証明してみせましたが、チームとしては完敗。まだまだ一部リーグのチームとしては未完成さを露呈してしまいました。さて中村俊輔選手ですが当初はテクニックはあるものの移籍直後はそれ程注目されていませんでした。ところがキャンプ、練習試合、各カップ戦で出場するたびに想像以上に適用力もあり、評価はうなぎ登りでした。開幕戦もまずまずのプレーを披露しましたが長いシーズンでは、ダーティーなプレーや危険なプレーも時には織りまぜながら戦われる厳しい戦場となるセリエです。ぜひともシーズンを通して力を発揮してもらいたいと願うばかりです。プレミアの稲本、レッジーナの俊輔の影で何となく存在感の薄かった中田英寿選手でしたが、15日の開幕戦ではパルマのスタメンに名を連ね、フル出場を果たしました。午後3時キックオフで行われたウディネーゼとの開幕戦は1―1の引き分けに終わりました。この日中田選手は得点に絡むことはありませんでしたが頻繁に見せる積極的なプレーは完全にパルマでの主導権を握り、チームをリードしていた感がありました。しかしチームとしては弱い攻撃力で苦戦を強いられるシーズンだろうと予想されています。昨季の降格争いの再現だけは避けたいパルマでもあります。中田選手は今年でイタリア5年目。パルマ移籍後の活躍はそれまでのインパクトのあるものではありませんが、いずれ移籍するであろうと言われるプレミアリーグを睨んで飛躍の年にして欲しいと願うばかりです。


2002年9月号記事
フーリガン激震地 ロシアの実情

ドイツ、オランダそしてイングランドと名だたるフーリガンを擁する各国でも最近はオランダに見られるようにチケット販売に対する条件付きのシステムやプレミアリーグに代表される警備の超が付くくらい厳重な配備で通常の試合ではなかなか大きな暴動は起こり難い状況になっています。もちろんこれは歓迎されるべきことで、我々一般の観客にとっては勝っても負けても楽しく試合を観戦出来る、安全に観戦出来る事が最も重要な事といえるでしょう。しかしこの流れに逆行するようにロシアではまた暴動が起こったようです。7日に行われた2004年欧州選手権予選(ユーロ)でロシアはアイルランドと戦い勝利したにもかかわらず約100人が衝突し12人以上の負傷者が出てしまいました。この暴動の側面には経済の停滞や失業、そして酒と言った原因が重なって起こると言われています。 この日のアイルランド戦はモスクワ中心部で行われました。試合はロシアが勝利しました。ところが試合後小さな事を発端に両チームのサポーター100人余りの衝突が起こったのです。この暴動で12人以上が負傷し、逮捕者も6人以上を数えたようです。ロシアのフーリガンの組織の大きさを感じさせる事件でもありました。さてそのロシアでのフーリガンの状況は一体どうなっているのでしょうか?ロシアのなかでも最も過激でまた大きな組織を持っているのがスパルタクモスクワです。ソ連時代より悪名をはせたその組織はFLINT’S CREWと名付けられ、その規模数千人を擁する大組織でもあります。寒く、そして気候的に乾燥するロシアではどうしてもお酒はつきもの。酒を飲みながら試合に熱狂し、試合の勝敗に関わらず大騒ぎするのが彼等の流儀でもあります。ワールドカップでも日本と対戦したロシアでしたが、ご存知の通りその際にも大きな暴動となり、決勝トーナメント進出がならなかった時には死傷者まで出してしまいました。渾沌としている今のロシアでの観戦は特に注意が必要です。一般の方が観戦する機会は主に親善試合、ユーロの予選やチャンピオンズリーグだと思いますが試合後には特に注意する事をお勧めします。


2002年9月号記事
セリエA 開幕延期の危機再び

日本も台風ごとにいよいよ秋の様相になってきました。さて当初残暑も厳しい9月1日に開幕予定だったセリエAですが、その開幕が延期となり、新たに14日そして15日が開幕と決まっていました。しかしこの再度の開幕戦も開催が暗礁に乗り上げています。事の発端は有料放送会社との契約問題でした。8つのクラブがこの契約問題で再度の開幕戦延期を今だ譲っていない状況に加え、今回新たにビッグクラブのASローマのセンシ会長がこれらクラブに同調。今後の行方が再び混沌としてきています。前述の8つのクラブであるアタランタ、キエーボ、ブレシャ、コモ、エンポリ、モデナ、ペルージャ、ピアチェンツァが有料放送会社ストリーム、テレプラスとの放映権料問題で昨シーズンの40%減という厳しい提案に対し試合放棄という実力行使で対抗している形です。しかしイタリアを揺るがす大問題に政府周辺からも仲介役の用意があるようで楽観視するファンもいるようです。しかし今や昔と違ってテレビ放映の力は強大となりました。そしてその放映権料もクラブの経営を左右する大きな収入源となっていることは間違いありません。米国大リーグでは労使双方が妥協し合ってのスト回避となったのですが、今回のイタリアセリエでの問題は経営の根幹に関わることですから簡単に解決出来るのか予断を許しません。再びファンをがっかりさせないように双方の努力に期待するばかりです。日本のファンも早く俊輔が見たい!の一心ではないでしょうか。


2002年9月号記事
ロンドン通信  英国の労働許可証

早くも肌寒いロンドンです。さて先日三都主選手が英国から労働許可証が下りずにチャールトン移籍が白紙撤回されましたね。当初チャールトンと三都主選手は労働許可証が下りる前提でこの移籍を進めていました。そして移籍金約4億5千万円、5年契約の完全移籍という破格とも言うべき内容でした。しかし労働許可証が下りなかったため、移籍期限である8月31日まで問題の進展は不可能となり、この移籍は消滅することになったのです。そしてもう一人。ワールドカップ2002ではその活躍で韓国をベスト4へ押し上げ、また自身もヒーローとなったのが安ジョンファン選手でした。安選手もプレミアリーグのブラックバーンへの移籍が内定していたものの、結局労働許可証が発行されずに断念。ドイツ、スペインのクラブとも交渉しましたが、移籍期限8月31日を迎え、欧州でのプレーを断念せざるを得ませんでした。皆さんどなたもそんなにイングランドでのビザ事情は厳しいのか?という素朴な疑問をお持ちかもしれませんね。例えば観光とか家族や知人の訪問であれば6ケ月以内の滞在でのビザは必要はありません。しかしひとたび就労、留学、結婚や自営などの目的ともなればとたんに厳しい審査が待ち受けている。これが英国の(世界の)ビザ事情でもあります。 1990年英国の入国管法が改正された辺りからこれらの人たちに対する入国制限が厳しくなり、現在に至っています。例えば三都主選手と同様にイギリス駐在の私は労働許可証の申請をし、許可が得られるまではもちろん仕事をする事は出来ません。申請後、許可されるまで2ヶ月程度を経なければなりませんし、当然その申請に対し却下される場合も多くあり、きちんとした留学先での勉学の目的が認められたり、大会社が身分を保証してくれる駐在員以外では多くの方が三都主選手と同じようにビザが下りないということもしばしば起こっています。そしてアジアの選手の受難の最後に登場するのが中国代表FWの曲波選手です。中国では超有名で第2のオーウェンとも呼ばれているそうですが、トッテナムのテストに合格し意気揚々の筈でした。しかしここでも問題となったのはやはり労働ビザでした。最終的にこの労働許可の不許可という決定に移籍は白紙撤回となりました。特に目立った今回のアジア人プレーヤーのビザ問題でしたが、これもワールドカップでの素晴らしいプレーがあればこその事。今後も日韓の選手を中心に実力がアップした選手たちの移籍には同様のトラブルが発生する可能性が高いかもしれません。


2002年8月号記事
ロナウドの移籍問題

インテルのモラッティ会長はブラジル代表FWロナウド選手のインテル残留を明言していました。そして移籍を巡るレアルマドリードとの話し合いは終了したとも述べ、この問題の終決宣言を出していました。しかし移籍を希望するロナウドに地元ファンは総スカン、このまま残留となっても地元での風当たりは相当強いものになっていました。何よりもここ数年、怪我で復帰を心待ちにしていたインテルファンにとっては、やっと復帰し、これからが本番という矢先の騒動に心底怒りが収まらないといった感じのようです。しかし当初よりイタリアのスポーツ紙はロナウドのレアル移籍が秒読み段階に入っていると伝え、移籍が既成事実であるように報道していました。これでは真実が見えてこない状況で、何かインテルとレアルの間に密約でもあるのか、或いはインテルサイドが値段を釣り上げるための駆け引きしているのか分からないという最近の報道だったのです。インテルはロナウド放出を見越してパルマからFWディバイオを獲得する動きもありロナウド放出は真実なのかもしれないという予感はあったのです。そんな折、今朝から23億円+モリエンテスらの放出でレアルがロナウドを獲得したと一斉にテレビや新聞が報じています。インテル残留が決定的となったと幾度となく報じられたロナウド選手でしたが、最終的にはレアルマドリッドへの移籍がほぼ決定したようです。レアルマドリッドは2000万ユーロプラスFWモリエンテス、MFソラーリの条件でこの移籍問題は合意したと関係者の口から伝えられているようです。開幕直前の両リーグですが、ロナウド選手にはどこのチームへ移ろうが素晴らしいプレーをファンに見せられるトップスターのままであり続けて欲しいと願ってやみません。


2002年8月号記事
ロンドン通信 チケットシステムとフーリガン

イングランドではすでにご承知の通り、プレミアリーグが開幕し、熱戦を繰り広げています。三都主選手もチャ−ルトンとの交渉に合意し、当初はレンタルの条件でしたが、最終的には5年契約という破格の好条件でプレミア入りを果たしました。そんななかプレミアでは先輩でもあり、またイングランドで頑張るもうひとりの日本代表でもあるフルハムの稲本選手は24日の試合で先発も予想されていましたが、後半16分から途中出場となりました。良い動きでプレーをしていますが監督の信頼を得るにはもう少し時間が掛かるかもしれませんね。さて以前お伝えしたようにワールドカップで日本へ帰国しました。この時強く感じたのは特にイングランドサポーター(英国人の)=フーリガン又はウルトラというレッテルでした。サッカー→イングランド→フーリガン→危険という図式は知らない人にとっては分かりやすく且つインパクトのある「流れ」ではありますが、実際はどうなのかを今回お伝えしようと思います。プレミアリーグを観戦された方はご存知のように、チケットはまず窓口で購入することは出来ません。例えばマンチェスターユナイテッド。会員数十数万人を擁し、そのチケットのほとんど全てがこれらの会員向けに販売されるシーズンチケットとなります。従って観光や外国から観戦に来られる方にとっては当然これらのチケットは咽から手が出る程欲しい正にプレミアチケットとなるわけです。しかしこのシステムは実は違った部分に大きな影響力を持つシステムでもあるのです。逆に見れば、クラブ側にとっては誰が観戦に来ていて、又どの席に座っているかを一瞬のうちにコンピューターで把握が出来、使い方によっては事前にこれを管理出来るシステムでもあるのです。もちろん問題のあるサポーター(ウルトラ)やフーリガンは予めこの会員にはなれませんし、また問題を起こす可能性がありそうなサポーターたちを予め分散して席を配置することだって可能なわけです。これに加えてどの国よりも徹底された警備体制を敷いており、これでは流石のイングランドのフーリガンたちも活動が狭められる結果となりました。実際スタジアムに足を運んでみると、そこには贔屓のクラブのジャージを着た、熱狂的ではありますが決して暴力的ではないファンの人、人、人でスタンドは埋め尽くされています。以前のような雰囲気がこのコンピューター管理で失われたという声も聞きますが、我々外国人にとっては安全で安心した観戦が出来る事は最も重要な事に違いありません。そして我々も最低限の注意を守って観戦し、観戦後もパブやお酒を飲める場所での無用なトラブルを避けるためにも余り目立った行動を取らないの方が良いのは言うまでもありません。年末年始、そして卒業旅行シーズンに向けて観戦を計画されている皆様も多いと思います。「少しの注意、楽しい観戦」を合い言葉にお出かけ頂きますように!


2002年8月号記事
イタリア通信 開幕延期決定 速報版

前回お伝えしたセリエAの開幕戦延期問題ですが、事態は改善の方向へ向うことなく、昨日20日付で正式に開幕延期が決定しました。1節目のみ他の日への変更となり2節目以降の変更はないようです。現在その1節目がどの日に移動となるかはまだ決まっていません。又9月15日(一部14日)の2節の日程(正式にはこれが開幕となりますので実質上は1節となります)が正式発表されましたのでお知らせいたします。

Como-Empoli (9/14開催 土曜18時)
Modena-Milan (9/14開催 土曜 20時半)
Bologna-Roma
Inter-Torino
Juventus-Atalanta
Lazio-Chievo
Udinese-Parma
Perugia-Reggina (9/15開催 18時)
Brescia-Piacenza (9/15開催 20時半)

上記全て左がホームの試合です。また開催の詳細が明記していない試合は全て9月15日(日曜日)15時15分からのキックオフ予定となっています。


2002年8月号記事
イタリア通信 テレビ放映権料と開幕延期

イタリアだけでなく、欧州のサッカーは今やテレビの放映権料なくしてはその運営が考えられない程、依存しているのが実情です。セリエの場合は日曜日の午後、ミサが終わった後にスタジアムへ向うというのが昔からの習慣だったのですが、今やテレビ用に毎節必ず1、2試合は土曜日の夜等の開催となり、居ながらにして試合を見れるスタイルに変わってきています。テレビ放映導入前は試合をテレビ放送することによってスタジアムへ足を運ぶファンが少なくなると異論を唱えたクラブもありましたが、大きなスポンサーに恵まれる一部ビッグクラブ以外は放映権料から分配される配当金が経営の頼みの綱という事も現在は多くなっています。イタリアでははじめてセリエの試合が放映されたのが何と1996年のこと。それまでは一切の放送がなかったなんて日本の皆様には到底考えられない事でしょう。その当のイタリア人でさえついこの間までスタジアムに行くか、ラジオを聞く以外に試合の速報を知る方法がなかったなんて現在では到底考えられません。

そんな金銭的な事情もあり、今シーズンの放映権料問題が未だ決着がつかないとなれば、当然上へ下への大騒ぎでセリエA開幕延期の懸念も再燃し、サッカー界を揺るがしている訳です。その放映権料は日本円にすれば何と数億円から数十億円程度までクラブによって様々ですが、前述のように各クラブの大きな収入源であることは間違いありません。ご承知のように既に発表された今シーズンの開幕は9月1日(一部8月31日)。その開幕予定直前の段階で有料テレビの放映権料問題が長引き、未だ決着がつかない状況なのです。そんな理由から各クラブからは開幕を延期すべきだという声も続出しているようです。明日、8月20日に緊急会議を開き、セリエAの最終判断を決定する予定です。場合によっては開幕が延期になる場合もありそうで、やきもきするファンの皆様も多いことでしょう。早期解決を望みます。


2002年8月号記事
ロンドン通信 間もなく開幕のプレミアリーグ

昔「霧のベイカーストリート」という歌がヒットしましたが、ロンドンではこれから秋、冬へと季節が進むにつれてこの名物でもある霧が多くなってきます。私自身が英国でクルマを運転することはめったにありませんが、これからの季節は霧がかかる日が徐々に多くなるため特に郊外へ行く場合には注意が必要になってきます。そんな折、欧州各地では異常気象のため東ヨーロッパ各国を中心に大雨のため各都市が水浸しとなっています。フロン等が原因と言われていますが近年は地球温暖化のためここ欧州でも天災が多くなっています。日本や米国と比べても環境の意識の強い欧州ですから、個人で出来る事は皆率先してやるのですが、それでも年々悪化する状況は何とかならないかと危惧するのは私だけではない筈です。今年はエルニーニョ現象で日本でも早くから台風が来て大雨となったようですが、一人ひとりの努力がやがて大きな力となって欲しいと思っています。さて今回皆さんにお知らせするのは列車のお話です。今まで旅行者の方を中心にかなりの皆様が頻繁にご利用になり、又サッカー観戦の方にも非常に便利で人気のあった、ロンドンからの各地へ向う直通電車のダイヤ改正があり、この8月11日から年末にかけての運行に大幅な改正がありました。もちろんパッケージツアー等でロンドンやその近郊を旅行される方には余り関係ないのですが、「地球の歩き方」等を持って旅行される方や、所謂バックパッカーの方には多少なりとも影響があり、特に日本からの若いサッカー観戦のお客様には不便を強いられる事態でもあるのです。特に便利で人気のあったロンドンーマンチェスター間、ロンドンーリバプール間の直通電車ですが、週末に運行される全てのダイレクト便は運行停止となったようです。ウィークデイに関しても運行の変更が行われたようです。これらは御存知のように人気のサッカークラブが本拠を置く都市です。ワールドカップが行われた後の注目の集まるシーズンですし、また2004年に行われる欧州選手権での予選も行われますから日本を含めた世界中から観光客も大変多くなると予想されています。鉄道での英国での旅行計画のある方は出発前に各旅行代理店で確認をされた方が良いでしょう。いよいよ開幕を控えてベッカム、オーエンをはじめとするスター達のプレーを目指して多くのファンが殺到すると予想されているプレミアリーグ。ロンドン以外でのプレミア観戦へお越しの際にはちょっとした注意をすることによって、より快適な観戦旅行が出来ることでしょう。


2002年8月号記事
W杯で人気急上昇 ブンデスリーガの開幕と情報

ワールドカップでの躍進で、今年一番に人気が上がっているのがイングランドのプレミアリーグとこのドイツのブンデスリーガであることは間違いありません。ブンデスリーガはもちろん世界のトップレベルのリーグですし、衛星テレビ等の放送で日本でもお馴染みです。ただし今まではどちらかと言えば日本での多くのファン層は私たちのような少々お年を召した方が中心だったのは事実でした。ところがW杯でのカーンの勇姿、そして堅実で力強いドイツサッカーを目の当たりにした若いサッカーファンが次々とドイツサッカーに注目をし始めています。

さてブンデスリーガの観戦チケットは、セリエAやリ−ガエスパニオールのように10日〜1週間前の一般発売ではありません。ドイツでは基本的に試合日の2週間前となります。正確な販売開始日は、その時々の事情で多少変動はありますが、基本はこの2週間前ということになります。旅行者にとってこの時点での購入は難しいのですが、もちろん当日券の販売もあり、人気カード以外の一般的な試合は当日券を購入、入場されることをお勧めします。ドイツは他の欧州リーグのなかでも特にリーズナブルな価格で観戦出来、特別な試合以外は現地購入が一番の観戦方法でもあります。立ち見は、だいたい数百円から千円前後。着席できるシートでも千円〜数千円で購入可能です。ただし詳細はシーズンごとに変更しますので皆様自身が現地で確認されるのがベストだと思います。イングランドのプレミアリーグのように、現地窓口での購入は考えられないほど入手が難しい観戦チケットは旅行会社、チケット会社を経由して高いお金を払って入手するしか方法はありませんが、ドイツのように気軽に観戦出来るリーグは旅行者にとっても最も観戦しやすい国の一つとなっています。(注:全ての試合がそうではありません。)

既に開幕したブンデスリーガですが、やはりリーグ戦の見所は後半戦に入ってからとなります。暑いこの時期に言のは変ですが、ドイツの冬の観戦の防寒に関しては、多少暑すぎるかと思うぐらい重ね着するのがお勧めです。何と言っても冬のドイツは寒いですし、じっとしているスポーツ観戦はかなり底冷えもします。又自由席の場合は、なるべく早めく入場するのもポイントです。遅く行けば見やすい席がなくなる可能性もありますから早めに行って自分の居場所を確保するのは重要です。そして応援したいチームのホームゲームを観戦するのも観戦を楽しむポイントの一つ。ファンのすばらしい応援を堪能できますし、同じチームを応援していることがわかれば、ドイツのファンも非常に好意的です。ユニフォームやマフラーを購入しての応援も良いかもしれませんね。ただしその逆に、アウェーの場合は、トラブルになることもありますから、あまり地元でない側の応援とわからないようにする方が良いでしょう。欧州のごく一部の人たちですが、近年外国人排斥を訴える人もいます。余り過激な行動や応援については注意、自粛したほうが良いと思います。マナーを守って楽しい欧州観戦をされる事をお祈りしています。


2002年8月号記事
オランダリーグ開幕と観戦法 

いよいよ8月18日(日曜日)から開幕するオランダリーグ=エルディビジです。小野を擁するフェイエノ−ルトは、NECとの対戦で開幕を戦います。そのフェイエノールトのMF小野伸二選手はアーオエルドールンで行われたAGOVVとの親善試合で腹痛を再発させたようです。この日の試合に先発出場した小野選手は積極的な動きで攻撃に参加しましたが、腹痛を再発させ、前半で退きました。御存知のように小野選手はW杯終了後に虫垂炎の手術を受け、順調に回復という事でしたが、まだまだ激しい動きや、スタミナの面で疲れが溜まれば今回のような腹痛もあり、完治にはもう少々時間を擁するのかもしれません。開幕直前の13日に行われるチャンピオンズリーグ予選3回戦、トルコのフェネルバチェ戦での先発出場には暗雲が立ち篭めています。

さてそんなオランダリーグはこの数十年で最も成功したリーグの一つと言われています。オランダのプロリーグはプレミアリーグであるエルディビジとファーストディビジョン(2部)の2つのリーグで成り立っています。各18チームで構成され、プレミアの最下位とファーストの優勝チームが自動的に入れ替わるシステムとなっています。この他にプレーオフによる入れ替え戦もあり、常に流動的になるようにリーグの活性化を図っています。小野の在籍するフェイエノールトはもちろんエルディビジに位置するトップクラブの一つですが、試合開催の基本は土曜日19時半と日曜日14時半。これに加え他の欧州リーグ同様テレビ放映のため金曜の19時半、日曜日の18時にも試合が行われる事があります。もちろんカップ戦やユーロの予選等の影響でこれ以外に開催日が変更となる場合もありますので注意が必要です。

そのオランダリーグでの観戦にはクラブカードと呼ばれる各クラブの会員証が必要となってきます。これは1997年に起こったフェイエノールト対アヤックス戦でのフーリガン同士による大暴動事件をきっかけに厳しい姿勢で臨むシステム作りの一環として導入されたものです。加えて不穏な傾向にある試合には開催都市の首長が試合の一方的な延期や中止を指示出来る強い権限を持っており、以前の苦い経験を最大限に反省し、将来へ生かすシステムが構築されています。又立ち見エリアを一切廃止し、全てが座席での観戦となっています。そして今年は新シーズンよりこのシステムを更に強化するとの方針もあり、旅行者である我々がチケットを入手するのは更に困難になりつつあるようです。鈴木選手の移籍したベルギーリーグでもこのクラブカード制を一時導入していましたが、現在は廃止され、誰でもチケットを購入することが出来ます。一部の人気カード以外は当日券で十分対応出来るということです。

最後にオランダリーグでのチケット購入ですが、前述のようにクラブカードの所持者のみが購入出来るというシステムです。全てがコンピューターで管理されており、チケットの販売もホームへ80%、アウエイへ10%、そして招待やその他のために10%という比率を厳守し、販売されています。皆様が購入希望をされるのはやはり強豪のアヤックス、小野選手の在籍するフェイエノールト。そして韓国をW杯で躍進させたフ−スヒディング新監督が指揮を執るPSVの3つのクラブが中心でしょう。前述の販売システムで売れ残った場合は一般向けに当日券として販売されます。しかしこれらの強豪チームではチケットが売れ残る事は稀でまず当日券の入手は困難であろうと言われています。又オランダ代表の試合さえもオランダサポーター連盟が認定するオレンジクラブの会員が優先的に購入を許され、最低でもリーグのクラブ会員でなければ購入する事は出来ません。日本より観戦希望のファンはやはり予め日本の旅行会社やチケット会社を経由して購入をされた方が無難でしょう。またフーリガン対策が強化されたオランダでの観戦は特に危険な場面に遭遇することはないと思いますが、以前暴動の起こったフェイエノールト対アヤックスを中心に特に我々外国人が過激な行動をとる事は避けるべきでしょう。また代表戦ではドイツとの因縁の対決でもあり、観戦には充分な注意が必要です。ただしサッカーファンとして節度ある態度で観戦していればまず危険という言葉には無縁で、楽しい観戦が出来る事は間違いありません。新シーズンの開幕を控えるオランダでの楽しい観戦、そして予選を含めたユーロ2004のオランダ代表の試合をぜひとも満喫して欲しいと願っています。


2002年8月号記事
セリエ日程発表とレッジ−ナの超プレミアチケット 

イタリア・セリエの日程が発表されました。欧州主要リーグの日程はこれでほぼ出揃ったわけです。9月1日の開幕は当初より発表されていましたが、その詳細な内容については未決定のままこの時期まで発表されていませんでした。ご存知のように欧州の各国システムは、日本や米国のように何ヶ月も前に日程が決定され、前売り券がそれに合わせて何ヶ月も前から発売されるというような合理的な販売システムは少なく、先ずは各クラブともにシーズンチケット(年間予約席)を販売。その余り分に関してのみ後日の一般向けの販売へ回すという昔ながらののんびりとした手法をとっています。「のんびりした手法」と言ってもそれはせっかちな日本人の勝手な考えかもしれません。便利さに慣れ、細かい点まで寸分の狂いなくきちんとする事に慣れ過ぎている日本人にとっては扱いにくいシステムも欧州の長い伝統と文化に彩られたその国の独自で最良のシステムなのかもしれませんね。さてそんななかセリエAのレッジーナに移籍したMF中村俊輔選手の評判はうなぎ上りです。各練習試合でも巧みなドリブルさばきや、ミラクルなフリーキック等、多彩なテクニックを持つ中村選手に対し地元レッジョディカラブリアのサポーターもその実力を既に認めているという異例の事態となっているようです。レッジ−ナの広報がプレス向けに発表したところによれば、ホームのオレステグラニッロのキャパシティー26000枚のうち既に24000枚の年間予約席は完売。セリエA再昇格と中村選手の期待から通年の販売をいっきに上回るペースでの完売となったようです。当日券の最大販売枚数は500枚とも言われていますが、実際に当日に販売される枚数はこれよりもかなり低くなると予想されています。今年はW杯後のリーグ戦でもあり、イタリア国内、そして世界のサッカーファンの熱い眼差しが向けられており、レッジ−ナのチケット争奪戦は日本でも既に始まっているようです。俊輔選手の今後の活躍次第ではリーグ戦が本格化する年明けからは更にチケットの入手が難しくなるとも言われており超プレミア化するレッジ−ナの観戦チケットに頭を悩ますファンも多くなる事でしょう。

2002年9月1日 セリエA開幕戦
アタランタ - モデナ
キエーボ - ペルージャ
エムポリ - インテル
ミラン - ウディネ−ゼ
パルマ - ブレシャ
ピアチェンツァ - ユベントス
レッジ−ナ - ラツィオ
ローマ - コモ
トリノ - ボローニャ
(日程は変更となる場合があります)

*セリエの全日程はココでご確認頂けます。


2002年7月号記事
2004年欧州選手権 

ワールドカップは盛況のうちに終わりました。審判の問題や、各国のリーグ戦の影響で有力な強豪国が敗退する等いろいろな物議をかもしましたが、世界のサッカーの実力は伯仲し、今やアジアやアフリカも侮れない実力をつけつつあるというのが観戦した実感でもありました。さてそんなビッグイベントが終わったばかりのワールドサッカー界ではありますが、欧州各国は次なるビッグイベント欧州選手権へ向けて既に動き始めています。そのヨーロッパサッカー連盟はユーロ開催国であるポルトガルのサンタマリアダフェイラで予選組の抽選会を行いました。予選リーグは開催国のポルトガルを除いた出場50ヶ国が10組にそれぞれ分けられました。 さて注目はやはりW杯でも人気となったベッカムを擁するイングランド。しかしイングランドは予選7組となり、強豪トルコ、スロバキア等と同じ組となり、W杯につづいて厳しい予選を強いられそうです。またW杯では1勝どころら、1点も上げられなかったフランスも注目の的。スロベニア、イスラエル、キプロスやマルタと同組となり安全圏であるとは言われていますが、意外と苦戦をする場面もあると予想する方々もいるようです。 各予選リーグは早くもこの9月から始まります。各組1位は本大会へ。そして各組2位の10カ国はプレイオフを行い、そのなかの5カ国が進みます。最終的に開催国ポルトガルを加え合計16チームが本大会で激突するわけです。ワールドカップのあの盛り上がりと同等の興奮を味わえる欧州選手権の予選はもうすぐです。


2002年7月号記事
リーガ今年の目玉・バルセロナの大改革
 

バルセロナの大改革が行われています。カンプノウを何度も沸せたバルセロナ、そしてリーグ優勝を16度も経験した名門もここのところの成績はファンを納得させられるものではありませんでした。それは観客動員に跳ね返り財政面に大きな影響を及ぼしているのも事実でした。これを改善するには大改革、もちろん戦力的なものを重点に置いて、常勝チームになるべく戦力アップを果たさなければなりません。その補強の第一弾はラツィオからメンディエータの獲得でした。これは期限付き移籍ではあるもののバルサにとっては大きな補強と言えるでしょう。その他にも大きな戦力補強が水面下で行われているようで、今後ビッグニュースが飛び込んでくる可能性も充分あるようです。これとは逆にW杯でも活躍したバルサの顔、リバウドの退団が確定しました。財政が危機的状況に瀕して彼の高額な報酬を維持出来ないと判断したようです。前オランダ監督のファンハ−ルの復帰はバルサの大改造、大改革を意味し、又これが実行されることは間違いありません。バルサの復活には大きな断行が必要なのは周知の事実。ファンハ−ル監督の復帰は今シーズンだけの成績ではなく今後の中期的なバルサの方向性が決定づけられると言っても良いでしょう。加えて、今回南米ボカジュニアーズから獲得したのがリケルメ選手です。サポーターからの期待も大きく、活躍出来る実力を確実に持っている選手です。又昨シーズン加入の天才サビオラの今年の活躍は多くのファンも望むところ。いずれにしても大きく動く今年のバルサには注目です。バルサファンにとっては大変残念なのが前述のリバウドの件、現在ACミランがリバウド獲得へ動いていると報道されています。ミランだけでなく、各クラブは咽から手が出るくらい欲しいリバウド選手ですが、その獲得に本格的に乗り出すにはやはり高額な報酬がネックになっています。バルセロナ時代の約17億円という年俸を払えるのはビッグクラブに限られてくるでしょう。今後もACミランを中心にリバウド争奪戦は繰り広げられる事となりそうです。


2002年7月号記事
セリエ・レッジ−ナ研究 

中村俊輔選手の移籍するレッジ−ナ。ご存知のように昨シーズン、2001―02年シーズンはセリエBで戦い、今シーズンより再度セリエAへ昇格するクラブです。俊輔選手獲得の最大のポイントは当然、今シーズンのセリエA残留。そんなレッジ−ナについて少々研究してみたいと思います。昨シーズンレッジーナは、2つのシステムを使い分けるという変則的な布陣で望みました。4―4―2、そして3―5―2の2つです。今シーズンは4―4―2を重視しながらのスタートとなるようですが、まだまだ若いチームだけにどんどん進化していることが考えられます。逆に浮き沈みの激しい近年の成績を見るとシステムの失敗や選手起用、作戦面での破綻をきたせば一気に降格という場合も考えられるのです。昨シーズンの得点は1試合平均で1.3点というコンスタントな数字、そして失点は33点とやや守備的要素の強いチーム構成となっています。その固い守りの中心はDFのフランチェスキーニ。そしてそれを補佐する守備的なMFブラジル五輪代表モザルトとマメジのダブルボランチでがっちりと固めています。さて攻撃ですが今シーズン加入の中村俊輔選手は2トップにパスを供給するという攻撃が基本となりますが、中村選手自身のフィジカル面の強化、そしてゴールを狙っていく姿勢を見せたいという言葉通り、積極的に得点に絡むスタイルの確立を望んでいる、目指していく事になるかもしれません。昨日のラストの試合で存在感、そして怪我の心配を払拭した中村選手ですが、既にレッジーナは22日からスイス国境のアオスタ合宿を開始しています。今月27日にはユベントスとの練習試合が予定されており、順調にいけば背番号10をつけた俊輔選手の出場が期待されます。レッジ−ナの指揮をとるのはボルトロ・ムッティ監督。その本拠地は香水の原料では余りにも有名なベルガモットの産地レッジョ・デ・カラブリア。ホームスタジアムは2万8000人収容のオレステ・グラニッロ。

〔レッジ−ナ チームヒストリー〕
1914年、レッジョ・カラブリア・スポーツ・ユニオンとして設立
1928年、名称をA.S.レッジーナへ変更、地区リーグ1部入り
1929年、2部リーグ降格
1934-35年、シーズン終了後、チーム解散
1937年、S.S.ラ・ドミナンテという名称でクラブ発足、セリエC昇格
1944年、戦後、A.S.レッジーナという名称で活動再開
1951-52年、セリエCより降格
1956年、セリエC昇格
1964-65年、セリエC初優勝、セリエB昇格
1974年、セリエC降格
1987-88年、セリエB復帰
1990年、セリエC1降格
1995年、セリエB復帰
1998-99年、セリエA昇格
2000-01年、15位でセリエB降格
2001-02年、3位でセリエA昇格

〔ホームスタジアム〕
オレステ・グラニッロ
収容数:28,000人
創立:1914年
住所:Reggina Via Tommaso Gulli 4 Reggina Reggina 89127


2002年7月号記事
アジア人選手の伊移籍と移民法改正

欧州リーグのセリエA及びBではイタリアの移民法改正に伴う措置で外国人選手の取り扱いに変更があり、ペルージャを退団見込みのアンジョンファン選手等の今後の行方が注目されています。そんななか日本のJリーグ柏に在籍する韓国代表MF柳想鉄選手も欧州移籍を前提に退団する事を発表しました。欧州移籍に向けたもので、今後欧州クラブとの交渉を本格的に進めていく方針のようです。もちろんW杯ではポーランド戦での得点を含めており、有力クラブからも注目を集めているのは事実です。ただし前述のようにイタリアへの移籍に限定すれば今後、外国人選手の移籍が厳しく制限され、韓国だけでなく日本の選手の移籍にも影響を与えそうです。その筆頭が中村俊輔選手。今回の変更の詳細をお伝えすると、EU(欧州連合)域外選手のセリエA及びBセリエへの新たな移籍に関して、8月31日まで1チーム1人に制限する方針というものです。これはイタリアで成立した新移民法案に対応した措置によるものなのです。イタリアサッカー協会は状況を見ながら、不都合な点を見直していく方針のようですが、いずれにしても韓国、そして日本人の選手たちのセリエA移籍には問題が発生してくる事は必至です。中村俊輔選手ですがレッジーナ移籍で合意はしていますが、今回この新ルールの適用を受けるものとみられ、レッジ−ナはこの枠を俊輔へ割り当てる方針のようです。新たにイタリアへの移籍を夢見るアジアの選手、そしてイタリアを去ろうとする選手たちにとっても微妙な影響がある事になるでしょう。


2002年7月号記事
ベルギーサッカー概要

日本代表FW鈴木隆行選手のベルギーリーグ、ヘンクへの移籍が正式に決定しました。当初はいろいろな行き違いでベルギーサイドの発表が先走り、ぎくしゃくした鹿島とヘンクの関係でしたが、鈴木選手の意向を最優先し和解。鈴木選手は昨日渡欧しました。唐突に思えたベルギーリーグとの交渉でしたが、鈴木選手に迷いはなく、海外での生活やプレーが将来の自分のサッカープレーヤーとしてのブラッシュアップになるという堅実な考え方のようで、このまま海外での選手生活を長く続けるという形は取らないようです。セリエやプレミア、スペイン等の世界的なビッグクラブでのプレーそれ自体にはさほど興味がないというコメントも残しており、海外移籍だけのためにプレーしているのではない姿勢は逆に個性を感じ、好感が持てます。

その鈴木選手の移籍するヘンク(ラシーン・へンク)は創設が1988年とまだまだ若いチームです。しかし実力は折り紙つきで優勝経験もある強豪チームです。本拠地はHet Fenixstadion。しかしベルギーサッカーと言えば一番に有名なのがアンデルレヒト。UEFA CUP優勝をはじめ各カップ戦、リーグ優勝は数え切れません。そのベルギーサッカーの歴史は古く、かってはオランダとともに欧州サッカー界を席巻した程でしたが、各国の躍進のなか徐々にその影が薄くなった近年の状況でした。特に比較されるのがお隣のオランダ。リーグの盛りあがり、そして代表の活躍にはどうしても一歩甘んじる立場のベルギーでもありました。

ベルギーリーグですが18チームからなる一部リーグがその最高峰に君臨。下位2チームは入れ替え戦なしで自動的に降格するシステムです。ワールドカップでも各メディアで紹介されていましたが2つの大きな言語圏を持つため以前は文化の違いから対立するウルトラ同士の対立やフーリガンが社会問題化した時期もあったようです。現在は落ち着きを取り戻していますが他国のような大きな事件は起こってなく、比較的安全に観戦出来るリーグでもあります。ただし前述のアンデルレヒトとクラブブルージュの試合では度々混乱が起こっているので今後観戦される方は注意が必要です。今後観戦される方のためにチケットについて。そのほとんどと言って良い程、各試合では売り切れはありません。ただし今後鈴木選手の活躍次第では日本からの旅行客が増えるシーズンと重なれば売り切れる試合も出てくるかもしれません。ただベルギーですが長年日本とベルギーの掛け橋となっていたサベナベルギー航空の経営危機により日本路線の撤退でたても行き難くなった事は事実。例えば欧州での各カップ戦等のスケジュールを睨みながらホームではなくアウエーでの試合を観戦する等の方法を取ればより安く旅行費用を押さえる事が出来るでしょう。チケットは以前はオランダと同様にクラブメンバーのみの販売となっていましたが既にこれは廃止され、現在は当日でも席は売り切れない限りは誰でも購入可能です。最後のベルギーサッカー観戦に最も必要なものは?それはビール。欧州のサポーターのビールの消費量は凄いの一言ですが、なかでもベルギーはトップクラス。他国のリーグと違いビールを飲みながら気軽に観戦出来るのがベルギーの最大の特徴です。ビールのお供にはほくほくのポテトが大人気。ぜひとも試してみて下さい。


2002年7月号記事
ロンドン通信  プレミアリーグの開幕

W杯でのイングランド人気、そしてベッカム人気には本当に驚いてしまいました。残念ながら決勝まで進んで欲しいという願いは途中で途切れてしまいましたが、各国代表の多くの選手がイングランドの最高峰、プレミアリーグの所属である事を考えればサッカーの母国イングランドで観戦出来る幸せを実感してしまうこの頃です。さてご存知のようにW杯開催中はお客様に同行して帰国、各試合を観戦する幸運に恵まれましたがサッカーに対するその熱の入れようは、凄いの一言です。日本人にはない血がそこに流れているんだなあと思うくらい生活に密着している感じのあるイングランドの人たちなのですが、今回お連れしたお客様も普段は物静かで、冷静な紳士・淑女なのに一旦試合が始まればもう言葉では表現出来ないくらい変貌する。これがサッカーの母国イングランドの筋金入りのサポーターなのですね。さてそんなイングランドのプレミアリーグですが早くも日程を発表しました。開幕は8月17日。マンチェスターユナイテッド、ア−セナル、リバプール等の人気、実力を兼ね備える各クラブの試合は既に入手困難とも言われ、イングランドでもW杯の余韻が残っているという感じです。プレミアリーグの各クラブではこれからが戦力強化の本番。稲本の獲得を交渉中と言われるフルハム同様、プレミアの各クラブは水面下で戦力アップのために日夜動き回っていることは間違いありません。そんなクラブの一つリーズユナイテッドはベナブルズ新監督の就任を発表。イングランド代表、トットナムを率いた経験、そして96年欧州選手権でイングランド代表をベスト4に導いた手腕をかわれての就任ですが、栄枯盛衰。常に勝利を目指して努力するもののみがプレミアでは生き残っていくのです。リーズは前回王者のア−セナル、そして大本命マンチェスターUTDにも驚異を与えそうです。W杯を堪能して間もなく、開幕するプレミアリーグ。プレーする選手にとってはゆっくりと休養出来る充分な時間もなく厳しいシーズンのスタートとなりますが私たちファンにとっては楽しみなシーズンの到来です。パブ通いでついついビールを飲み過ぎてしまうロンドンの乙女にとっては最高の季節でもあります。


2002年7月号記事
次期日本代表監督に対する協会の意気込み

日本代表の次期監督がどうやら外国人監督に絞られそうです。日本をベスト16へ導いたトルシエ監督の後は一体誰が監督に就任するのかは日本代表が今後世界の常勝チームとなる実力をつけれるかどうかの最も大切な要因。実績のない日本を指導したトルシエ以上に実力のある監督でなくては今回のW杯の意味が全くなくなってしまいかねません。監督候補には岡ちゃんこと岡田武史氏や山本昌邦コーチの名前も挙がったようですが、まだまだ経験不足の否めない日本代表には世界の強豪国との親善試合を招致出来る実力派の大物監督でなくてはなりません。前フランス監督のエメ・ジャケ氏等を中心に人選は進められていると言われていました。 そんな矢先、日本代表次期監督の候補をジーコ氏に一本化、交渉を行う方針であることが判明しました。御存知のようにジーコ氏は日本のアマチュアサッカーのプロリーグ化に於ける前段から日本サッカー界に貢献しました。又W杯の下地となるJリーグの発展にも大きな足跡を残したスーパースターです。現在も鹿島アントラーズの総監督として指揮していますが、日本サッカーを、そして日本を熟知している大物に間違いありません。前フランス代表監督のエメジャケ氏が有力候補として名前があがり、これを中心として交渉が行われると思われた矢先の報道でした。川淵三郎次期会長を中心としてジーコ氏への信頼は厚く、是が非でも受諾して欲しいという信念での要請のようです。日本サッカーにとって最も大切な次回W杯ドイツ大会へ向けて本格的な始動は既にはじまっています。その当人であるジーコ氏も要請を受諾の方針。新生ジーコジャパンの誕生はもうすぐのようです。


2002年7月号記事
W杯の高視聴率と放映権料の高騰

サッカーに限らず今までの団体競技に於ける視聴率は、そのほとんどが日本絡みのものしか視聴率が取れなかったのは放送業界の定説でした。ところが今回のW杯では日本とは無関係の試合でも高視聴率を記録。各局では嬉しい悲鳴を上げたようです。決勝戦となったドイツ対ブラジルの平均視聴率が、関東で58.1%、瞬間最高では71.6%という記録的なものだったことも判明しました。今まで若者のスポーツという認識だったサッカーですが、オリンピックと同等に、今回老若男女がサッカーの魅力とべッカムを筆頭に世界の一流プレーヤーの魅力を堪能し、その素晴らしさを認識したことは言うまでもありません。ところがこれを単純に喜んでばかりはいられない事情もあるようです。4年後のW杯ドイツ大会ではその放映権料の高騰が懸念されています。今回の地元開催と違い、従来であれば時差の関係で放送時間に恵まれない大会では価格の高騰は考えられませんでしたが、今回のW杯人気。そして日本戦以外の高視聴率でその価格の高騰が早くも心配され始めています。これに加えて日本のベスト16進出で世界の注目を集めているのもその一因となっているようです。今後は余りの高騰に耐えかねた各メディアがペイビュー方式でも採用しようものならば我々の懐を直撃。今までのように無料で見れる時代はそう長く続かないかもしれません。誰もが好きな試合をいつでも楽しめる今回のようなシステムがいつまでも続くことを祈るばかりです。


2002年7月号記事
稲本フェイエノールトへ

稲本のフェイエノールト入りが決定したと報じられています。アーセナルを退団した稲本ですが、常時レギュラーでの出場を目指してイングランドの名門アーセナルを諦め欧州での移籍先を探していました。フェイエノールトは御存知のように昨シーズン小野が移籍したオランダの強豪でもあります。現在稲本選手の保有権を持つのはガンバ大阪。近日フェイエノールトと最終交渉を行い、正式調印の運びとなる予定です。さてワールドカップの活躍で韓国、そして日本の選手の価格が高騰したと言われていますが、注目の契約内容は移籍金300万ドル(3.6億万円)、年俸50万ドル(6千万円)と予想されています。又契約期間は5年程度の見込みで、稲本選手にとっては次回W杯までの間がプレーヤーとしての絶頂期となり、正念場となりそうです。しかしプレミアリーグのフルハム等も引き続き候補としてあがっており、正式発表されるまでは何が起こるか分からないのがサッカーの世界。まだまだ波瀾があるかもしれませんね。


2002年7月号記事
真摯な態度、カフ−に感激!

ワールドカップの有終の美を飾る決勝戦でブラジルが2ー0と快勝。5度目の優勝となりました。この試合での数々の素晴らしいプレー。そしていろいろな場面が我々の記憶に思いでを残してくれました。しかし最も印象的だったのは試合終了後、皆が喜んでいる最中に相手GKオリバーカーン選手へ歩み寄り健闘を讃えていたカフ−選手でした。勝負ですからもちろん勝ち負けは最も大切なことですが、全力を尽くした後は一人の人間として尊敬、感謝を素直に表せるのが本当の一流選手に違いありません。3位決定戦では敗れた韓国ですがアジアの一員として誇りに思います。決勝トーナメントへ進出した日本代表ですが次回2006年のドイツ大会では更に素晴らしいチームとなって暴れて欲しいものです。選手の皆さん、本当に有難うございました。


2002年6月号記事
アジアの虎への報奨金

昨日の準決勝、日本を破ったトルコはブラジル相手に堂々の試合運び。流石に欧州の波に揉まれたチームだけに一見派手さはないもののしたたかな戦法には舌をまいてしまいます。最後は王国ブラジルの前に惜敗しましたが、3位決定戦での韓国との戦いは注目です。その3位決定戦、ぜひとも頑張って欲しいのがアジアの虎、韓国です。古豪ドイツに屈しはしましたが、アジアで初のベスト4進出はまぐれなんかではなく、韓国の持つ、フィジカルな強さとテクニック。そしてゴールを奪いたいというメンタルな強さのバランスが生んだヒディング監督の芸術作品でもあるのです。しかし強さの秘密はそれだけではありません。選手達は皆プロフェッショナル。サッカーで飯を食うという現実もそこにはあるのです。人間誰しも頑張った分の報酬を得たいという欲望があるのは当たり前。今回決勝トーナメントに進出を決めた段階で韓国代表の選手たちには1億ウォン(約1千万円)の報酬が約束されました。そしてご存じの通り決勝トーナメントでも大活躍した韓国代表ですが、1試合の勝利につき更に1億ウォンづつの報賞が加えられました。ベスト16、ベスト8と各試合ごとに加算され合計では4千万円の報酬が既に約束されています。しかし韓国はまだ3位決定戦が残されています。この試合の結果如何でまだまだ増える事も予想されます。既に兵役免除や年金の獲得等も発表されており、否応なくテンションの上がる韓国代表の選手の皆さんです。ちなみに日本の選手は今回750万円を獲得したようです。


2002年6月号記事
アジアサッカーの躍進と日韓選手の高騰

韓国は遂にベスト4へ進出。今日の決戦に勝利すれば横浜での決勝へ。本当に快挙です。日本を含め、今回韓国、中国と東アジアのサッカーそれ自体が世界レベルと同等、又はそれに近い実力を持ちつつあります。とは言え、特に日韓は準備万端、体力を充分蓄えてのスタートであった事は事実。ただそれを差し引いても東アジアのサッカーは確実にレベルアップしている事に間違いはありません。先日お伝えした韓国のスーパースター、アンジョンファン選手もべルージャを退団、次なる新天地を探していく予定です。大活躍した選手には世界中の目が注がれ、富み、名声、スポットライトとあらゆる栄光を手中に出来る。まさにそれがワールドカップなのです。そんななか注目されているのが日本代表のエース中田英寿選手。リーグ戦後半には何とか調子を取り戻し、チーム内での存在感を示したのですが、パルマというチームに対して中田選手との相性は今ひとつ、しっくりいかない部分もありました。パルマ残留決定と言われたシーズン終了時でしたが、ここへきて新たな動きがあるようです。中田選手本人が最近、来シーズンをイングランドかスペインでのプレーをしたいと熱望しており、今後の行方が混沌としてきました。前述のように来シーズンは残留の方向性を示していましたが、ワールドカップで事情が一変。更なるレベルアップを果たし、自身のサッカーをもっと楽しみながら飛躍させていきたい信念に基づいて移籍先を決定していきたいというのが本音のようです。そんな向上心の高い中田選手に対しては特にイングランドのクラブが興味を持っているようです。チェルシー、アーセナルとなり交渉が、進んでいくようです。日本代表には残念ながら選出されなかった中村俊輔選手は苦戦しています。当初内定とされていたレアルマドリッドはそれを反古とし、白紙へ。同じマドリッドをホームとする名門、アトレチコも中村選手に興味を示していましたが、ぺルージャから更に飛躍し、欧州リーグでもレギュラーを攫みたい前述のアンジョンファン選手へ方向転換。ワールドカップで大活躍のアン選手のテクニックとフィジカルな強さに魅力を感じ、オファーを出すのではないかと言われています。いずれにしても日韓の選手はこのワールドカップで大変な注目を集め、また選手自体の価値が高まったのは事実。世界のリーグへ出ていることによって、日韓の実力は更に高くなることでしょう。米国のようにW杯の自国開催後も着実に実力を伸ばすようになるのを願うばかりです。


2002年6月号記事
欧州サッカー市場とアンジョンファン

甘いマスク、そしてミスコリアとの結婚。そんな人も羨む順風満帆なのが、韓国のスターアンジョンファン選手です。しかしアン選手は移籍したペルージャではここ数年全く力を発揮できず、存在感すらない状態でした。ワールドカップで息を吹き返した。これがアン選手を知る欧州サッカー関係者、欧州サッカー市場での評価でした。アン選手はこのまま行けばペルージャ解雇は確実でしたが、イタリア戦でのゴールデンゴールを決めた一発で欧州の他クラブへの移籍を決め、自身の価値を高めた訳です。連日メディアではペルージャのガウチ会長がイタリアとの試合でゴールデンゴールを決めた事に激怒して解雇を決めたという報道がされていますが、そのこととは関係なくペルージャはアン選手を放出したい意向であったのは前述の通りです。その価値ある先日のイタリア戦でのゴールで、欧州で何とかプレーを続けたいアン選手と自チームに必要はないが高く売りたいペルージャの思惑は一致。イタリア戦での高評価で続々と来ると予想されるオファーに、ペルージャサイド、アン選手サイドの両者は嬉しい悲鳴を上げる事となるでしょう。ワールドカップもいよいよ終盤。活躍次第ではどんどん自身の価値の上がる各国の選手たちは、自国の名誉のため、国民のため、そして自分のために戦う姿勢にも一段と熱を帯びてくるわけです。今大会大活躍のアン選手からもまだまだ目が離せませんね。


2002年6月号記事
ロンドン通信  W杯観戦記 

皆様には久しぶりのロンドン通信です。以前に少し書いたと思いますが、今回イギリスからのお客様をご案内して日本へ帰国しています。そんな訳ですから余り余裕のない毎日を過ごしていますが、そのイギリスからのお客様をお連れして何試合かワールドカップの観戦をする栄誉ある任務についている私でもあるのです。お客様は知人の方と今日から札幌へイングランド対アルゼンチンを観戦に行かれ(私は同行しませんでした)ましたが、その前に昨日のカメルーン対サウジアラビアを埼玉での開催という事もあり観戦されました。もちろん私も同行しました。埼玉高速鉄道にのり(地下鉄直通ですが)着いたのですが新しい駅のようで清潔感のある素晴らしい駅でした。この日の試合は前述のようにカメルーンとサウジ。アフリカ色豊かな衣装を纏った集団やアラビア語(!?)の垂れ幕を持った男性等、お国柄が満載の駅前から歩く事約15分、お巡りさんに訪ねたら約1キロ程度の距離とのことでした。道には沢山のボランティアの方の姿。地図を配ったり、外国の方の対応をされたりと本当に忙しそう。心から頭が下がる思いでした。そうこうしているうちに埼玉スタジアムへ。スタジアム前にはスポンサーであるバドワイザ−さんのアトラクション等があり、ファンの方は試合前のひと時を楽しんでいます。そんななか緊張のエントランスへ我々も向ったのでした。大丈夫と聞かされてはいるものの身分照会等があれば自分名義でないチケットを購入しての観戦だけに緊張が走ります。

イギリスのバイロム社については日本でも韓国でも大変なブーイング。会社が小さいから、大きいからではなく基本的にきちんと処理すれば良い訳で規模の大小の問題ではなく、その会社としての姿勢がなっていないと言う事なのだと思います。特に私個人としてはJAWOCの世間の批判には大変同情的な立場です。と言いますのもこのチケット販売に対する大きな利権は既にFIFAがバイロム社へ渡しており、韓国でも日本でも組織委員会はそのなかのごく限られた部分の権限しかなく、克つ少ない情報では手の出しようがないというのが事実なのだと思うからです。そんなバイロム社に対してイギリス国民も国の恥であるとし、最近はバイロム社についての報道も多くなっているようです。イギリスのニュースを公平に報道する最も信頼のおけるBBCでもバイロム社の不手際に加え、今回の大役をどのような形で決定させたかという部分についても報道をしています。さてチケットに関してはこの位にして、いよいよ埼玉スタジアムへの入場。今回我々はお客様のお陰で何と憧れのプレステージチケットでの入場となりました。ファンの皆様がなかなかチケットが取れないと嘆いているなか、このようなチケットでの入場はちょっと気が引けるおもいでしたが、入場ゲートへ進みました。しかし心配した入場もほんとうに親切な係員さんや各ブロックに立っているボランティアの方々から「楽しんで来て下さい!」という言葉と笑顔で吹き飛んでしまいました。今回いろいろな所で遭遇した警察官の方、係員の方、そしてボランティアの方、どなたも本当に親切にして頂きました。入場の際の身分照会も実質的には全く行われていませんでしたが、チケットを持参して楽しみに観戦にくるファンの方達のためにきちんと対応してくださっている皆さんには改めて感謝をしたいと思います。プレステージチケットですが何が違うのか?簡単に言えばお弁当が付き、ドリンクが飲め、そしてギフトが付く。言わばお相撲の接待用のパッケージのようなものでした。周りを見渡せばこのプレステージを使用しているのは招待された年輩の方やビジネス関係と思われる方々が多かったです。かくいう我々もそのなかの一人でしたが、ファンにとっては溜まらないセットであったかもしれません。しかし高額のチケット代金を考えれば普通のチケットで楽しめればそれで良いという思いも一方にはありましたが。この日の試合は前回大敗を喫したサウジとカメルーンの試合でしたが、サウジの健闘空しくカメルーンが辛勝しました。

ところで一部の方は日本での試合はその盛り上がり方や観戦する方の質が今一つであるなんて言う方もいるようですが自分の国だけ、自分の贔屓のクラブだけの応援に終止する多くの欧州サポーターに比べ良いプレー、頑張った選手、フェアプレーする選手に敵味方関係なく拍手を贈る日本のサッカーファンは尊敬に価するし、又誇りに思って良いのだと思いました。またサッカーは若い方のスポーツであるという先入観のある日本でしたが、この日の試合には多くの年輩の方やお子さん連れの方もいてとて楽しんでいらっしゃいました。今回お連れしたお客様も日本のファンのマナーの良さ、そして日本の清潔感や至るところで親切にされる心優しいところには本当に感動!という事でした。日本人の誇りですね!


2002年6月号記事
W杯チケット  入場身分照会について

チケットの事はこのコラムでも取り上げ、又報道も沢山されているように名義問題から印刷遅延、発送遅延。そして最新では当日券の販売へとまさに続けての問題発生に皆様も驚かれていることと思います。しかし米国と違い通常のリーグ戦ですら一般発売が1週間前というようなシステムの多い欧州の方達のシステムを、突然持込まれれば、それを簡単には理解出来ない日本の規律正しい方たちは怒り、諦め、非難という方向になるのは致し方ないのかもしれません。あれ程余っていると言われる海外販売向けのチケットでも、ある英国人は日本で買うと言っており、私でも理解出来ない沢山の事があるのは事実のようです。さてそんななか、実際の入場の際の身分照会はどうなっているのか?その疑問にお答えするべく実際に経験された方からお知らせ頂いた情報を今回はお伝えします。皆様の入場の一助になれば大変嬉しく思います。本日は日本戦、入場問題でどきどき、そして不安に思ってしていらっしゃる方へお読み頂ければ幸いです。

身分照会はとても行える状況ではありませんでした。会場は各ゲートの前に行列ができていて入るまでに1時間かかりました。さらに厳密に身分照会を行うのは100%不可能です。手荷物検査及び金属探知機でボディーチェックを受けたあと恐らく地元のボランティアの方らしき人々にチケットをチェックされましたがチェック時間から考えても多分、会場、match numberなどのみを入念に見ているようでした。会場の周りではチケットが公然と売買されているにもかかわらず空席が無かったのは(もちろんバイロム社が売らなかったと思われる空席群を別として)恐らく入場拒否は存在しなかったからと思われます。少なくともチケットをチェックする方々はとてもよさそうな人々で血と汗を流しようやく勝ち得たチケットを手にして心躍らせて会場にやってきたサッカーファンを冷たく追い払おうとするような雰囲気はただよわせていませんでした。遠方から来た人々を歓迎するような、いたわりの態度で接してくれた感がありましたよ。

実際の入場の様子でしたが、特に混乱が予想される今晩の日本戦。行かれる方は余裕をもって早めに現地へ到着すれば安心して入場出来る事でしょう。行かれない方もビール片手にテレビで応援も又良いでしょう! 頑張れニッポン


2002年5月号記事
W杯チケット印刷遅延大混乱 その2

今回のワールドカップの入場券には本当に参ってしまいました。当初は名義の事に目を奪われてしまっていた私たちファンですが、実は名義なんかよりもチケットそのものがなかなか届かない、未だ届かないという予想を超えた事態には驚きを通りこし、怒りを通りこし、情けなくなってしまいました。今回の代理店はイギリスのバイロム社。オーナーであるハイメ・バイロム氏がデーリーテレグラフに語った事によれば「FIFAは満足している」と語り、今回のビジネスに満足そうであったとのことです。4月下旬の日本での追加売り出しの14万枚が大きな負担となり、印刷遅延が発生したと言い訳し、致し方なかったと主張しました。ところが今回日本国内向けだけでなく海外販売分にも大きな遅延が発生。結果的には全てのチケットが遅延しているということだったのです。4年後に再びこの事業ができることを希望すると言われるバイロム社ですが、FIFAには自覚を持って、2度とこのような失態を演じないためにも指名しないことを強く望みます。そんななか大阪の金券ショップでは遂にワールドカップのチケットが売りに出されたと新聞報道されています。その価格は1枚20万円。日本戦はやはり人気のカードでもありますからそれぐらいは相場なのかもしれません。結局は記名式としたことでチケットの印刷遅延を招き、名義変更の手続きも今もって不透明なまま。そして入場チェックも結果的には反古となれば、この騒ぎは一体何だったのかと空しい思いを感じる方たちも多いはずです。車椅子の観戦の方たちのチケットは一部印刷遅れ?(輸送遅れ?)のため会場渡しとなる公算が高くなったという事です。一番余裕を持ってゆっくりと移動されたい車椅子の方たちに一番の不便を強いるのはお気の毒としか言いようがありません。日本組織委員会に全ての責任があるというのは少々酷な話ですが、せめて車椅子の方たちには仮入場券というようなものを独自発行し対応する力量を見せて欲しかったというのが本音です。いよいよ明後日に開幕するワールドカップ。韓国での開幕戦が楽しみです。


2002年5月号記事
爪を隠す能ある鷹 チュニジア

チュニジアが本当に弱い!ガンバ大阪に0−3の完敗を喫しました。チュニジアは欧州組の7人が入るベストメンバーながらの惨敗で、このような報道が出てきているのです。18日に行われたJ2大分戦でも敗れているため、これで連敗となりました。スワイエ監督もやや沈痛な表情で顔を曇らせていますが、本心は又別のところにあるようです。最強メンバーを揃えながらも気候や風土。そして時差ぼけの解消や体力の温存。何よりもやはり敵に自軍の能力を悟られない。これがチュニジアサッカーの本質、世界のチームの本質でもあります。前評判の高い日本代表の基盤となっているJリーグの実力を充分に把握出来ただけでもチュニジアにとっては大きなメリットになった模様です。実は日本と一番実力が伯仲しているのがチュニジア。最大の敵である日本との前哨戦となるこれらの練習試合で出来るだけ大きな収穫を得、出来るだけ最小限の情報しか相手に与えない。チュニジアは日本にとって最も重要で手強い相手となる可能性が大きいようです。


2002年5月号記事
アイルランド代表 島根県出雲市へ

チームのリーダー不在で本当に戦えるのか?監督の方針や姿勢を批判したアイルランドの支柱で主将のロイキーン選手は代表メンバーから外れ、強制送還されました。アイルランド代表にとっては本当に痛手となりました。日本にもアイルランドの試合を楽しみにしていたファンも多いはず。キーン選手のプレーは残念ながら見る事が出来ません。このトラブルが発生したサイパン合宿を終え、24日に来日した代表は第一次キャンプのため島根県出雲市入りしました。マッカーシー監督は「批判、分析はいろいろあっても、もう触れたくない」と語りました。合宿先のサイパンから、チャーター機で出雲空港に到着。市民約100人の出迎えを受けた後の会見での発言でした。さてこんな嫌なムードを払拭させるには今回のキャンプ地は絶好の場所。日本の全ての神様を司る出雲大社はお隣りに位置します。今までのトラブルを全てお祓いし、新たな気持ちでチームを再構築していって欲しいものです。又周りには大都市がないため静かな環境で過ごせ、選手にとっては素晴らしい環境。日本の第一キャンプで万全の調整が出来る事でしょう。


2002年5月号記事
実物のW杯チケットと思い入れ

仕事柄たくさんのチケットを見てきました。欧州サッカーから米国プロスポーツまでたくさんの種類やデザインのものを見ましたが、今回のワールドカップのチケットには感慨もひとしおです。沢山の方がいろいろな思いでそのチケットを入手するのですが、21世紀になって初めての、アジアでの初めて、そして初めての共催となるのが今回のワールドカップです。そんな素晴らしい大会のチケットを入手したいファンには熱い思いが込められているのは当然です。ファンにとっては2度と行われないかもしれない?!日本での開催となればぜひとも観たい!興奮が押さえられないのは私も同じです。さてそんな思いで入手するチケットですが、もう皆さんその実物を見られた方も多い事と思います。通常日本で見られるタイプよりやや大きめのサイズ。ワールドカップのオフィシャルマ−クがデザインされたカラフルなチケットです。日本での試合分は対戦カードや席番の表示等が日本語で記され、もちろん日本人には誰もが確認しやすいように表記されています。注意が必要なのは韓国開催分のもの。英語とハングルで表記されているためチケットをお求めになる方がいれば少々見づらいため、注意が必要かもしれません。散々論議の的となった名義の覧も申し訳ない程度の大きさでの記述。この小さな文字を何万人も見ていたらきっと病気になってしまうくらいの大きさです。いよいよ来週末には韓国のフランス対セネガル戦で開幕。今だチケットを手にしていない方も大勢いますが記名式のチケットの無意味さを考えれば本当に腹立たしい思いがこみ上げてきます。しかし日本での開催のワールドカップともなればそんな思いを振り切って楽しみな試合に集中したいと思います。


2002年5月号記事
イングランドサポーターとW杯チケット

ゴマソン駐日大使が会見し、ワールドカップの開催に合わせてイングランドサポーター約8千人が来日すると語りました。昨日は韓国の仁川(インチョン)空港でイングランドのフーリガンが入国を拒否をされる事件がありましたが、サッカーの母国イングランドは早くも燃えはじめているようです。さて注目のベッカム選手ですが順調に回復との報道もあり、かなり期待出来る試合の連続になることは間違いありません。死のF組ではどの試合もかなりの好カードとなりファンだけでなく選手自身も興奮する試合になるでしょう。前述のイングランドサポーターですがこのなかの約2千人がチケットを持たずに来日するようです。実は本当に近くで良いから応援したいというサポーターがいるのも事実ですがその大部分は日本でチケットを入手しようとする人たちです。もちろん我々日本人とは違い名義のことには目もくれません。チケットがあれば必ず入場出来るし、又入場するという心で来日するわけです。日本と違い入手しようと思えばほぼ100%入手出来る英国でチケットを買わない理由はもちろん高いからに他なりません。日本へ行けば、そして試合当日になれば必ずや余りチケットが出てくるのを彼等は知っているのです。日本ではチケットゲッターと呼ばれる方たちが入手したチケットはYAHOO等のオークションから締め出され、又今回は金券屋さんでも取り扱わない方針となれば当然行き場所がないわけです。また本当に行けなくなった方たちのチケットも現実には行き場がなく、そして期せずして懸賞に当ったという方たちは高値の取り引きを期待して余りチケットとなり、全体的にチケットはだぶつき国内販売分は意外なほど実はチケットが余っているという事を彼等イングランドサポーターは把握し、そのネットワークで多くのチケットを入手しようと試みています。そのような行き場のないチケットが試合直前に大量に出回れば当然価格は暴落します。もちろんリスクのあるこれらのチケットを日本の方たちは買わないのですがそこは熱狂的なサポーターでは世界有数のイングランドサポーターですからそのパワーは半端ではありません。このようなチケットを入手しての観戦への不安も全くありません。そこまでして来日し観戦するサポーターのパワーはイングランド代表にも乗り移り良い結果をもたらすかもしれませんね。


2002年5月号記事
W杯チケット印刷遅延で一部大混乱?!

各国代表が続々と来日していますね。コスタリカ、アルゼンチン、カメルーン等大会前のキャンプを行い大会に備える準備で大忙しです。そんななかワールドカップのチケットの印刷が何らかのミスのため大幅に遅れているのです。チケットの印刷は英国のバイロン社が担当。マンチェスターをはじめとするいくつかの印刷所で刷られているようです。当初全てのチケットは5月上旬には観戦者へ届く予定でした。ところが今回完売の日本国内向けチケットの3分1にあたる20数万枚以上が購入者へ届いていないという異常事態が続いています。しかしこれは単に国内販売向けのもの。海外販売分まで考えればかなりの数のチケットが印刷待ちとなっていることは間違いありません。しかし多少の遅れはW杯を心待ちにしている我々にとっては逆に楽しみを待つと思えるのですが5月31日から開幕となり、日本でも6月1日から開幕となればそう安穏としている訳には参りません。一部報道によれば事前の送付が間に合わず当日の会場で渡す可能性のある試合があるかもしれないという空恐ろしい情報もあるのです。特に噂によればイングランド代表絡みの試合には遅延が出るとの情報もあるようです。私たち日本のファンにとては特に海外の観戦者達の大らかな「観れれば良い」という感覚ではなく、やはりきちんと事前にチケットを確認し、当日に備えたいと思う国民性でもあり、名義問題も含め、出来るだけリスクを少なくし、楽しい観戦をしたいと思う事は決して不思議なことではありません。いずれにしてもチケット販売に関しては最初から最後までトラブル続き。FIFAが商業主義になる事は全て間違いだとは思いませんが、何ごともスムースにいかない現状をみると正直、何とかして欲しいと切実に思います。


2002年5月号記事
アルゼンチンの経済危機とW杯

コスタリカ代表に次いでアルゼンチン代表が本日来日をしました。今回アルゼンチンは予選から圧倒的な強さで選出され、フランスの連覇を阻止し、3度目の優勝を目指します。そんなアルゼンチンの経済危機は皆さんご存知の通り。南米のパリと称される首都ブエノスアイレスはお洒落なカフェやブティックが立ち並び、ファッションも他の南米諸国と違いパリモードで決めたお金持ちも数多くいる国でもありました。そんなアルゼンチン国民ですが以前から自国通貨を信用せず、何ごとにも米国ドルやフランスフランに頼り、少しお金持ちになれば海外に銀行口座を複数持っているというのが実情でした。ところが長引く不況で倒産が相次ぎ、外国為替制度も固定から変動、そして再び固定へと目まぐるしく変化しています。そんな渾沌としているなか、3度の飯よりもサッカー好きの国民にも変化の兆しが見られるようです。その数およそ1万。これは何の数字かと言えば前回ワールドカップフランス大会へ応援に行ったアルゼンチンのサポーターの数なのです。ところが今回の経済危機の影響でワールドカップ2002へ行く予定のサポーターが激減。何と700人程度まで落ち込む予定であると報道されているのです。もちろん欧州からの移民も多く、前回大会のフランスへは比較的行きやすい位置関係であったという一因はあるものの、やはり経済の影響がこの激減の原因であることは間違いのないところです。しかし国民の疲弊が増せば増す程、サッカー代表への期待感は募るばかり。絶対的な実力と自信をもってのぞむアルゼンチン代表ですが、国民の期待と比例してそのプレッシャーも増大する事となり、結果次第では非難の的となる場合も考えられます。早々の来日もアルゼンチン代表の意欲の表れ。優勝を目指して頑張って欲しいものです。


2002年5月号記事
アトレチコマドリッドの一部昇格と戦略

中村俊輔選手はレアルマドリッドへの移籍が内定していたと伝えられていましたが、新聞紙上ではこれが撤回になったと伝えられています。先日の日本代表の、レアルマドリッドとの親善試合では怪我により欠場をした俊輔選手ですが、プレーを実際に見れなかったレアル側がこれも契約の白紙撤回の理由の一つにしたと言われています。そんななかスぺインの名門で2部へ降格していたアトレチコマドリッドの来シーズンからの1部昇格が決定しました。アトレチコは常にレアルの影に隠れる存在。光り輝く表舞台にいつもいるレアルに較べると資金的な余裕もなく、マットレスメーカーと陰口を叩かれながらも労働者階級の指示を得ているクラブでした。そのアトレチコが中村俊輔選手へすでに正式なオファーを出しているというニュースが飛び込んできました。一度はレアルへの内定が決まっていた俊輔選手ですが、同じマドリッドをホームするアトレチコが、獲得に乗り出した事でマドリッド戦争の様相を呈してきました。しかし報道とは反対にレアルマドリッドにとっての次なる世界戦略の舞台は日本。既にスぺイン語、英語に加えて日本語のホームページを作成し、日本のファンへのプロモーション活動を行っている程です。そんなレアルにとっては日本を代表する選手の獲得は急務に違いありません。セリエのペルージャが中田選手によってネームヴァリュ−を上げ、ユニフォームやシーズンチケット等の販売を飛躍的に上げ、又中田選手の商品価値を高めた後に移籍金で手にした莫大な資金でクラブをより強化している事も欧州クラブにしてみれば「日本」というマーケットに対しての魅力を引き上げる効果であった事は間違いのない事実でしょう。来シーズンは2年ぶりに1部リーグに復帰するアトレチコですが、アルゼンチン代表FWクラウディオロペスや中村選手等の大型補強を進め、遅れをとったマドリッドのクラブとしての誇りと栄冠を再び手中に入れる戦略が鮮明になってきました。間もなく始るW杯で活躍した選手にも当然注目が集まるのは必至です。中村選手の他にも日本選手の活躍次第では来シーズン海を渡る選手が出てくる可能性が出てくることでしょう。


2002年5月号記事
Italiaカップ決勝 パルマ優勝

パルマは10日、イタリアカップ決勝第2戦を今季スクデットを獲得したユベントスと争い、1−0で勝利、逆転優勝を飾りました。中田選手は左ボランチで先発、前半3分には自身のミドルシュートで獲得したCKからチャンスを拡大。右足から放たれたボールを、DFジュニオールがねじ込み、これが決勝点となりました。エンニオタルディーニ競技場はパルマの優勝に祝福の嵐。リーグ戦では常に降格争いの主役を演じ続けた今季のパルマにとっては久々に味わう勝利と栄光の瞬間でした。サポーターの嬉しさもひとしおだったに違いありません。中田選手にとっても苦しいシーズンではありましたが昨シーズンのASローマでの優勝に続く栄冠は、今後の選手生活にとっても光り輝く勲章になるでしょう。


2002年5月号記事
世界のトッププレーヤーにみる社会奉仕活動

パラグアイ代表のチラベルト選手が長野でのキャンプ地である松本市を視察するために来日し、W杯代表選手としては来日1号となったようですね。我々も見習わなければならないのは大会前のこの時期にチラベルト選手は地元のためにサイン会をしたり、養護施設を訪問したりし、ファンや地元のための行動を積極的に行っていく姿勢です。サッカーを通じて社会に対し奉仕活動を行っていく事が本当のトッププレーヤーの証でもあるのです。そこには一流選手としての誇りや自信に裏打ちされた社会人としての規範があればこそ出来る事なのでしょう。子供達は憧れの選手のサインを貰ったり、握手してもらう事で夢を育み将来に対しての大きな目標を持ったりするに違いありません。今回はホストである日本ですが、その実力の向上とともに、次回のドイツ、その次の大会と代表選手の社会奉仕という観点からも一流を目指していく事がベストですし、又そうしなければならないのは言うまでもありません。日本代表、日本人プレーヤーが世界クラスの実力と社会人になる事は近い将来必ず実現される事でしょう!


2002年5月号記事
W杯名義問題に終止符!?

大会を直前にしていよいよFIFAの記名式入場券に対する本音が見えてきたようです。FIFAのピーターベラパンW杯組織委員会コーディネーターは8日に全会場、全員のチェックは不可能であると言明し、事実上の入場の際の全員チェックの原則を放棄した形となりました。この会見でピーターベラパンW杯組織委員会コーディネーターは「IDの持参を当初よりお願いしているが全会場、全員のチェックは不可能である。」と発言しました。これにより今回のW杯記名式入場券での問題はある程度解決したと言っても過言ではありません。当初よりこの問題に一番敏感になっていたのは日本のファンでした。国民性の差や習慣の違いがもちろんありますが、もう一つのホスト国、韓国では記名式のチケットに関しての論議は日本と比べれば全くと言って良いほどされず、この件を心配する声もさほど大きくなかったようです。又海外の友人たちはほぼ100%心配していないと言っていましたが正にこれを裏付ける形となったのです。ただしこれで100%チェックが行われないという事ではないようです。今回の記名式チケットの最大の目的は転売を防ぐ事ではなくフーリガンへのチケット流失を防ぐため。会場で不審な入場者や又無作為によるチェックは行うという事です。我々サイドとしても自身の名義でないチケットで入場される方は過激な格好や疑われるような素振り。明らかに飲酒していたり、素直でない態度を取る。というような誤解されやすい行動は極力慎む事によって安全、安心して入場出来、楽しい観戦が出来る可能性が高くなるという事でしょう。ちょっとの気遣いで明暗が別れるならば我々サイドで注意をする事は不可避です。


2002年5月号記事
W杯ホテル大量キャンセル  ファンには朗報

FIFAが指定する英国の旅行会社が、日本国内のホテルに対し申し込んでいた仮予約を大量にキャンセルしているようです。FIFA指定の旅行会社である英国の「バイロム社」はこの期間に60万人と見込んでいた宿泊客が予想を大幅に下回り、ここに来ての大幅なキャンセルとなったようなのです。FIFAは全ての権利を外部へ売却しており、チケットや放映権をはじめ、ワールドカップ用の旅行部門さえもお金に代えてしまっている訳です。今回の大量キャンセルを受けた各関係者によればFIFAの規定で、国内のホテルや旅行会社はW杯という名称を使用する集客が禁止されており、大量のキャンセルの埋め合わせにも四苦八苦する事が予想されます。FIFAは、観客や大会関係者の宿泊などW杯を冠にして集客できる権利を、バイロム社だけに与えています。観客は同社を通じて予約しない場合は、自分でホテルを探すしかないシステムとなり、大きな権限を有する利権となっている訳です。バイロム社は日本でのべ約60万室が必要と予想し、ハイクラスなホテルを中心に仮予約をしていました。しかし欧州から見れば極東にあるアジアの日本や韓国までの渡航費用や高い滞在費用は多くのファンから敬遠される傾向にあるようです。しかし逆に考えれば今まで宿泊施設の確保が出来ずに諦めていたファンや関係者にとっては朗報。これでホテルの確保も一時に比べればかなり容易になった事は事実でしょう。そして今ではネットオークションへのチケット売買の禁止はなしくずし的に黙認され、チケットの名義のチェックに至っては誰一人厳格に施行されるとは本気で思っていない昨今です。日本代表はいよいよ大詰めの欧州遠征へ旅立ち、間もなく本番が始るワールドカップ2002大会です。


2002年5月号記事
クレスポの移籍 スペインリーグへ

セリエAのラツィオで活躍し、アルゼンチン代表のFWでもあるエルナン・クレスポ選手がスペインリーグへの移籍を検討しているというニュースが入ってきました。クレスポに対しFCバルセロナとR・マドリッドの2大クラブが獲得のオファーを出しているようです。先月下旬の足首じん帯の怪我のため現在試合を欠場している彼ですが、以前から新聞のインタビュー等でスペインリーグへの移籍を熱望している事を認めていました。


2002年5月号記事
キリンカップ ホンジュラス戦

非常に興味深い、面白い試合でした。フラット3の崩壊で3点を上げられる展開に日本の成すべき事が見えたような気がしました。 試合前からホンジュラスはワールドカップホスト国の日本には敬意を表し、勝つつもりで全力で戦うと明言。その通りの試合となりました。ここのところ日本は負け知らずの試合ばかりでしたが、その相手が強豪であってもベストメンバーでなかったり、手の内をみせない試合となったりで本当の厳しさを教えてくれる相手がいませんでした。ところが今回のホンジュラスは当たりも強くその真の実力を見せつける内容に、ファンとして大満足の面白い展開だったのです。キリンカップ2002の最終日となったこの試合の結果は3−3の引き分けでした。この3失点は日本の誇るフラット3の弱点を突く国際レベルの攻撃にやられてしまったのです。1失点目はCKからフイをつかれる失点でした。2失点目も無造作な守備の間隙をついてでした。前半終了間際にも得点され、研究され尽くした形跡に日本守備陣もショックを隠し切れない様子。ラインを上げたときに、2列目から飛びこまれる攻撃への対応が必要なのは言うまでもありません。この克服なしに決勝リーグへの進出は厳しいはずです。昨年3月のフランス戦での5失点は私たちにとっては本当にショックでした。しかし今回の試合は大量失点ばかりでなく、中村俊輔選手の素晴らしいキック力や先制されながらも何とか引き分けに持ち込んだところには日本の成長をみたような気がしたのです。確かに生命線だったオフサイドラインを巧妙に破られ、2列目から飛びこまれ、幾度となくゴールに迫られましたが、今の日本の課題を知らせてくれたホンジュラスには正直、感謝の気持ちさえあります。この試合は当然、H組で戦う予定の各国にも見られ、又研究される事となります。しかしその相手を上回る爆発的なエネルギーとメンタルマネージメントが決勝トーナメント進出への原動力になる事でしょう。W杯初戦のベルギー戦まで、沢山の課題をクリアしなくてはならないトルシエ・ジャパンです。


2002年5月号記事
欧州CL レアル決勝へ

第一戦をアウエ−で勝利したレアルマドリッドはやはり強かった。予想通りに試合は第1戦でリードされているバルセロナは積極的な攻撃しかなく、ボールへの執着にも強いものがありました。しかし先制点はレアルが上げました。ラウルは前半残り僅かになった時間帯に相手選手のボールを奪いジダンとの連係でシュートを決めました。バルセロナは後半2分にボールがエルゲラに当たって跳ね返り、マドリッドゴールに入るラッキーなオウンゴールで同点としました。試合はこのまま得点がなく1ー1の同点で終了。第一戦のホームでの敗戦が重くのしかかったバルセロナには荷の重い試合となってしまいました。


2002年5月号記事
欧州CL レバークーゼン怒濤の勢いで決勝へ

これより先の30日に行われたサッカーの欧州チャンピオンズリーグ準決勝第2戦、レーバークーゼン対マンチェスターUTDは1−1で引き分けました。第1戦が2−2だったためアウエーゴール数でレーバークーゼンが上回り、クラブ初となる決勝進出を決めました。この日勝利しなければ決勝進出のないマンチェスターUTDは前半28分に先制点。しかし前半のロスタイムに入りレバークーゼンはノイビルの同点ゴール。これでゲームを振り出しに戻しました。日本でもファンの多いマンチェスターUTDは勝利に向けて積極果敢にゴールを狙いましたが、勢いのあるレーバークーゼンは何とかこれを凌ぎ決勝進出をもぎ取ったのです。1988年UEFAカップ以来のビッグタイトルを賭けて15日に行われる英国グラスゴーでの決勝にのぞみます。この決勝の相手はレアルマドリッド。100周年を優勝で祝いたいレアルマドリッドが勝つのか、リーグ戦、カップ戦共に勢いの衰えないレバークーゼンが初優勝するのか注目の集まる一戦です。


2002年4月号記事
トヨタカップの行方混沌

トヨタカップ(インターコンチネンタル)の日本開催が危ぶまれています。この欧州チャンピオンと南米チャンピオンが対決するトヨタカップも近年は特に欧州クラブの大会への重要性の希薄化、形骸化が顕著となり、ハッスルするのは何とか欧州ビッグクラブへの移籍をアピールしたい南米クラブの選手だけという状況に大会そのものの存続さえも危ぶまれています。しかし大会の存続と日本開催を主張する日本側の岡野会長は欧州チャンピオンズリーグ決勝の視察後にもこの件で欧州サイドとの最終会談を行う予定です。しかし今年の開催については11月末か12月上旬に開催を予定している模様で、本年分についてはぎりぎりで合意が行われる見込みです。しかし来年以降は全くの白紙の状態です。来年からはホーム&アウエー方式の開催へ移行し、大会の存続がされるとの噂しきりです。


2002年4月号記事
キリンカップ 格下スロバキアへの詰めの甘さ

1ー0で勝利しながらも今一つ力強さのない日本代表です!29日、キリンカップで日本はスロバキアと対戦し1ー0で辛勝しました。右ウイングへのFW柳沢の起用やトップ下に入ったMF中村俊輔選手の攻撃的なパス回しは印象的ではありました。しかしFW西沢明訓選手の決勝ゴールだけの得点は不安材料となる大きなマイナス要因でした。日本はかなりの時間ボールを支配しながらもこの1点では大事な大舞台では心もとない攻撃力と言われても仕方ありません。さてこの日の素晴らしい90分間の動きで再び、その存在感をアピールしたのが前述の中村俊輔選手です。トルシエ監督の発言からも、最近の中村選手にはフィジカル面が弱いと何度も酷評され、それに耐えるしかなかった中村選手でした。代表落選とまで言われた鬱憤を晴らす動きでした。又FWの西沢も欧州リーグを途中断念しての帰国、そして代表への専従の方をとっていますがゴールへの執念と臭覚を更に磨いて欲しいというのが本音です。稲本選手の元気のなさも気になる点でした。課題の多い日本代表の前途は多難です。


2002年4月号記事
バッジョ日本への移籍濃厚か

イタリア通信で何度か現地よりお伝えしたバッジョ選手の記事ですが、各メディアではいよいよJリーグに移籍することが濃厚になったと報道されていますね。最後のワールドカップへ挑戦している彼ですが1月31日パルマ戦での左ひざじん帯損傷後、もはやW杯出場どころか選手生命さえもどうなるかとまで言われていましたが、強靱な体力で復活しました。もちろんこのスーパースターを欲しがるチームは沢山あります。そのなかでもJ磐田、鹿島A、横浜Mの3チームは獲得に最も積極的だとも言われ、争奪戦は激しいものになると予想されます。しかし中村俊輔選手は既にレアル・マドリード入りが内定し、その他にもペルージャ等への海外移籍が予想される選手の多い現在のJリーグの事情を考えればスター選手が少なくなるリーグへバッジョ選手の移籍が実現すれば再び日本のプロサッカーリーグの人気の上昇に一役も二役も買うことは間違いないところです。しかしそれよりもかってのジーコのようにその息吹を日本のクラブ、リーグへ注入し又日本全体のサッカーの更なる底上げを図るにはバッジョは第2のジーコ氏の役割を担って欲しいし、またそうならねばならないのは当然の事でしょう。バッジョ選手の移籍の条件は、移籍金なし。年俸300万ユーロ(約3億5千万円)だと推測されています。またこの他にも専属トレーナーであるパーニ氏待遇が移籍の条件となっており、決して安い買い物でないのも事実です。しかしこの「世界の至宝」を熱望するのは日本のクラブだけでなく、世界中のリーグからオファーがあると言われており、まだまだ予断を許さないかもしれません。日本のファンからすればW杯出場、そして日本移籍が実現すればサッカーファンにとっては正に「サッカーイヤー」となる2002年です。


2002年4月号記事
欧州CL レアル先勝

欧州チャンピオンズリーグ準決勝第1戦がバルセロナで23日に行われました。名門のスペインのクラブ同士の対決でした。そんな重要な試合でしたがレアルマドリッドは前半こそ0−0でしたが後半はバルセロナを圧倒し2−0で先勝しました。後半10分ジダンの先制、ロスタイムにも追加点を上げ、試合を決めました。このカードでレアルがアウエーで勝利したのは、何と83年のシーズン以来となりました。実に18シーズン振りの勝利でチャンピオンズリーグ決勝へ大きく近付きました。いよいよ第2戦は5月1日マドリッドで行われます。


2002年4月号記事
W杯記念切手売り切れ必至

総務省の発表によれば5月24日から全国の郵便局でW杯を記念した何種類かの記念切手が発行、発売されるようです。大会公式ポスターと国際サッカー連盟のトロフィーの2種類をデザインした80円切手で合計3740万枚もの発行となるようです。10枚組みのシートでは、切手左側に予選10競技場をデザインしたものや出場国名をデザインした地域版、そして全国版の計11種類が発行されます。6月下旬に決勝戦版、準決勝戦版の発売も予定されており、安価で比較的入手しやすい切手は思い出に残る価値ある逸品になるかもしれませんね。ただ切手コレクターの方も沢山いますから早めに購入しなければ売り切れ間違いなし。発売日を忘れないようにくれぐれもご注意を!


2002年4月号記事
パルマの降格争い 中田の貢献度

パルマは第32節でアタランタと戦いました。一時は監督の戦術に合わないとの理由で出場出来ない時期もあった中田選手でしたが、この日は5試合連続の先発出場となりました。98年9月13日の対ユベントス戦で鮮烈なデビューを飾ってからセリエA通算100試合出場となる中田選手にとって、記念すべき試合であった訳です。左ボランチでの動きには切れがありました。そして負け試合と思われた後半のロスタイムに劇的ドローにつなげる基点となりこの日も存在感を見せつけた中田選手でした。しかし依然降格危機のパルマです。16位のレッチェの降格がこの日決定。現在15位のブレシャ、ウディネーゼとの勝ち点差が1。まだまだ予断を許しません。残りは2試合、残留に向けてチーム一丸となるパルマです。


2002年4月号記事
フェイエノールト辛勝 優勝へ一縷の望み

フェイエノールトは19日、優勝に望みを繋ぐフォルトゥナとの一戦を戦いました。2部降格決定の相手とは言え、既に一敗も出来ないフェイエノールトにとっては厳しい戦いとなる事は必至でした。前節では重要なPSV戦で完敗し優勝から遠のいた事は事実です。しかし一縷の望みをかけての格下相手の試合にはどうしても負けられません。そしてこの試合FWファンホーイドンクのFKで先制。DFパーウヴェのボレーでの追加点で勝利しました。しかし疲れの残るフェイエノールトの動きは悪く、優勝を狙うチームとしては厳しい部分が多々見受けられました。この日の小野選手はチーム同様疲れが残る動きに見えました。しかし確実な守備でチームの勝利に貢献。W杯までの大切なこの時期、疲れの残る体調でのプレーで怪我等を起こさないように注意して欲しいものです。


2002年4月号記事
イタリア通信 中田パルマ残留か

日本のプロ野球と違って、米国のプロスポーツ同様、売り買いがビジネスライクに行われ、後に遺恨が残らないのがイタリア流のサッカー移籍事情でもあります。あと1ヶ月で欧州移籍市場も解禁。中田選手は移籍要員としてその矢面に立たされると誰もが予想していました。しかし最近のイタリア紙の予想では中田選手はパルマへの残留の可能性が90%以上との推測が流れているのです。コリエレ・デロ・スポルト紙は、来シーズンの中田英寿選手は90%の確率で残留すると分析しています。カンナバロ、ミク、アルメイダ等の主力選手は逆に移籍濃厚と推測され、今までの状況と一変しているのが現状のようです。いずれにしても昨年のオフの移籍情報に振り回された状況を考えれば今は何を信じてよいのか分からないのが真実かもしれません。


2002年4月号記事
FIFAランキング 日本33位へ躍進

最新のFIFAランキングが発表されました。W杯連覇を狙うフランスは今回も1位を確保。W杯予選で低迷したブラジルでしたがロナウドの復活という起爆剤で2位へランクアップしました。

01位 フランス(1)
02位 ブラジル(3)
03位 アルゼンチン(2)
04位 コロンビア(5)
05位 ポルトガル(6)
06位 イタリア(4)
07位 メキシコ(8)
07位 スペイン(7)
09位 オランダ(9)
10位 ユーゴスラビア(11)
11位 イングランド(12)
12位 ドイツ(10)
13位 アメリカ(13)
14位 チェコ(14)
14位 パラグアイ(15)
16位 ルーマニア(17)
17位 スウェーデン(16)
18位 カメルーン(19)
18位 アイルランド(18)
20位 デンマーク(19)

()内は前回順位

アジア各国の順位は30位代〜40位代を中心に推移しています。日本は前回38位から33位へ躍進。その日本より上なのが32位のイランでした。34位サウジ、41位韓国。51位中国。そして60位がタイでした。


2002年4月号記事
W杯前哨戦 各国代表の国際親善試合

ワールドカップ出場の各国チームが各地で親善試合を行なっています。日本はコスタリカと対戦。引き分けながらも格上のコスタリカに圧倒される場面が多々ありました。その日本が1次リーグで対戦する予定のロシアがはW杯連覇を目指すフランスと対戦し0−0で引き分けました。親善試合とは言えロシアの底力を改めて認識させられる内容でした。初戦の相手ベルギーはスロバキアと対戦し1−1で分けました。最終戦で当たるチュニジアはスロベニアと対戦し0−1で敗れました。アルゼンチンは敵地でドイツと対戦し1−0で勝利。優勝を狙うチームとしての実力を見せつけました。ロナウドの復活で楽しみなブラジルはポルトガルと対戦。こちらも1−1で引き分けました。イタリアもウルグアイと1−1。その他イングランドは、4−0とパラグアイに完勝。スペインも北アイルランドに5−0の完勝でした。


2002年4月号記事
イタリア通信  欧州移籍市場の解禁

いよいよ1か月後に欧州移籍市場が解禁されます。今シーズンは西沢選手や小野選手等の日本人選手をはじめ悲喜交々のトレード事情が浮かび上がっているのも事実です。今シーズン日本人選手のなかで最も移籍先で活躍したのが小野選手でしょう。単純に実力だけではなく、チームに溶け込み、語学のハンディを乗り越えて初めてプレーに身が入るのかもしれません。小野選手自身もビリヤードを通じて言葉の壁を超えてコミュニケーションを図ったようです。ユベントスから鳴り物入りでスペインリーグ、レアルマドリッドへ移籍したのはジダン選手でした。当初調子が上がらず、事あるごとに避難の集中砲火を浴びたのは世界のトッププレーヤーとしては致し方のない事かもしれません。それを乗り越えて活躍していく僅かな選手こそが本物の中の本物なのでしょう。期待の大きさに比べて、いろいろな理由から今一つ調子が上がらなかったり、怪我による戦線離脱でチームの成績に大きく響き低迷という選手たちもいます。そんな状態の選手はチーム内、そしてファンからも見放された状態になり、孤立してしまうのが常です。そんな選手の一人が日本の皆さん期待の中田選手でした。後半何とか調子を戻しつつありますが、今だ降格争いに甘んじているチーム事情はやはり残念ながら中田選手にもその責任の一端があるのです。一時はシーズン途中のブレシャへのレンタル移籍を拒みましたが、今回の移籍解禁後は再度その矢面に立たされるのは間違いありません。先日イタリアの有力スポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」では中田選手のインタビューが掲載されました。このインタビュー中、イタリア以外の好きなリーグとしてスペインを上げ、また現役でプレー出来る間はイタリアだけでなく欧州の質の高いサッカーの環境のなかでプレーしたいと強調したようです。そのスペインリーグのなかでも来シーズン久々に1部へ昇格する見込みのアトレチコ・マドリードは特に日本人選手の獲得を念頭に入れており中田選手への移籍話も噂され始めています。レアルマドリッド全盛の昨今ですが同じマドリッドをベースにし、古い歴史をもつアトレチコは次の新旧交代でのリーグそして欧州クラブとしての躍進を目指して次のリーダーを狙う名門のアトレチコでもあります。さて同じワールドカップを開催する韓国にも欧州での移籍市場解禁を複雑な心境で見守る選手がいます。セリエA、ペルージャに所属するアンジョンファン選手もその一人です。移籍2年目の今シーズンに賭けていた彼ですがレギュラー争いに敗れ、常に控えとしての存在価値しか認められない状況を忸怩たる思いで眺めています。前述の中田選手の獲得、そしてトレードはペルージャの今の金銭面での成功を築く礎となったのも事実です。第2、第3の中田選手の獲得を目指してアジア市場で発掘したアンジョンファン選手に期待をかけたにもかかわらずこの2年での状況を考えればアン選手の置かれる状況は一層厳しいものがあります。又アン選手自身も試合の第一線から離れた自分の技術の後退は最も我慢のならない部分に違いありません。日本の西沢選手の場合にもプレミアリーグ、ボルトンでの再度の失敗により、試合の感が戻らない事を懸念。ワールドカップ出場に標準を定めて、早々にプレミアには見切りを付けて帰国した事情があります。 一ヶ月後に迫った欧州移籍市場の解禁ですが選手の一生をも左右しかねない大切な時期でもあります。キリンチャレンジカップでは今日コスタリカと戦う日本代表ですが、ワールドカップ閉幕後には新たに海外へ巣立つ選手の成功を祈るしかありません。


2002年4月号記事
レアル対日本代表 小野選手は欠場